■2003.11.29(土) (→前編はこちら) 計画ご破算にしました。周囲に相談した結果、特に銀行員かつ新米ファイナンシャルプランナーの実弟に相談したところ、資金調達のリスクが大きすぎるとのこと。要は、俺が安全に借りられる金額を大幅に超えているとの判断。もう少し頭金を貯めてからにします。 ■2004.02.14(土) 当時は書きたくなかった持ち家を諦めた本当の理由を書きます。 (1)頭金が足りない上に、狙っていたグレードが高すぎたこと。結果、年収の4.5倍のローンを背負う寸前だった。ボーナス払いナシで定年までに支払える額を軽く超えていたこと。 (2)勤務先の将来が読めないこと。勤務先は現在でも事業を縮小し続け、あと5年間存続する保証はない。この事業所が閉鎖された場合、遠方の親会社に統合される公算が高い。 (3)子供の就学まであと5年もあること。親が単身赴任になる大きい理由が1つ存在しないことになる。 (4)この土地に持ち家を持つ多くの同僚の奥さんは地元民であり、その親もスープの冷めない距離に住んでいることが多いのだが、我が家の場合、妻の実家が前出の親会社の近くであるという特殊な事情にある。持ち家を持った後に会社が統合された場合、俺だけが妻の親の近くに住み、妻と子供が遠方に住むという不思議な構図ができあがってしまう。 (5)現時点では、妻は「家族は一緒に住んでこそ家族である」というポリシーを持っていること。ありがたいことです。 (6)俺が「子供に物心が付くまでは、母親は極力子供と一緒に過ごすべし」というポリシーを持っていること。つまり、妻はローン返済のために働きに出ないこと。 (7)勤務先がそんな状況なので、これ以上の収入の増加が見込めないどころか、減収が見込まれること。現在の給与水準で無理して購入した場合、子供の教育費がかさむ時期を乗り越えられないと予想されること。教育費の目処が立つ前に多額のローンを背負おうとしていたこと。 (8)金融に明るい弟に「持ち家は所詮贅沢品であり、裕福な場合は持ってもいいが、裕福でない場合は借金をしてまで購入するものではない」「住むために毎月費用(借金返済や家賃)を負担するのであれば、いつでも収入に合わせた場所に住み替えられる状態にしておくこと」と諭されたこと。 (9)現在勤務先の補助があり相場の7割ほどの負担でアパートに住めていること。勤務先の補助はあと5年の期限付きであるが、勤務先の閉鎖に伴って転居する場合には、さらに5年間補助が延長される規則になっていること。 (10)統計の取り方によって差があるが、日本人サラリーマンの平均的な持ち家購入年齢までにまだ数年あること。 ■2004.08.10(火) 案の定、勤務先の閉鎖が決まりそう、つまり転勤が決まりそうである。昨年暮れに勢いで家を建てなくてつくづく良かった。 家を建てるとするならば、前向きな明るい理由などではなく、結局、親の介護とか、家業を継がなければとか、そういう後ろ向きの理由で渋々建てるような気がしてきた。 そうそう、金利が上がりそうだから家を建てるなら今しかない!と考えている方も多いと思うが、都心部でない限り、金利以上に物件の価格は下落すると思う。これから日本の人口も減るわけだし。建てるなら金利が上がりそうだから、という以外の理由付けをした方が幸せになれると思う。 ■参考リンク 「家」=HR・HR 「世の中に借金してまで株式投資する会社員はほとんどいない。にもかかわらず、借金してまで不動産投資する(=マイホームを買う)会社員は腐るほどいるのだ」 持ち家派と賃貸派、あなたはどっち? 「現在、どんどん世帯が減ってくると同時に住宅が余り、金利の上昇機運はローン地獄を作りだし、売買手数料の高いことが持ち家の不自由な流動化状況を生み出すという状況です。」 持ち家と賃貸、選択の決め手は 「 日本人はリスクを好まないと言われるが、実は個人も企業も不動産市場にハイリスクな投資を行ってきた。そしてバブル崩壊後の今も多くの人がマイホームという名のキケンな投資に好んで金を投じているのだ」 賃貸か持ち家か? 「住宅ローンにおける失敗の損失は、そのあまりの大きさゆえ、私たち民間人の許容リスク限度をはるか超えている。場合によっては、家族もろとも路頭に迷わせかねない。』」 持ち家VS借家、見落とされるリスク 「明らかに買ったほうがトクになるといえるのでしょうか。実は、『ローンを払ってでも買ってしまえば何でも資産になる』という発想が間違いのもと」 持ち家VS借家2、忘れられた価値 「負債がマイホームの資産価値とバランスが取れていればいいのですが、ローンの支払いに見合った資産価値が維持できないと、リストラ等で生活設計にくるいが生じ、家計が苦しくなったときにマイナスの資産を背負うことに・・・」 ハイリスク社会 「郊外に持ち家を持ち、住宅ローンを抱え、通勤に時間をかけることはむしろリスクを多く抱えこむことになります」 投資・金融 「住宅ローンを組んでまで,家を買うべきではない.持ち家には,資産価値のリスク,金利のリスク,返済原資のリスクがある.金利上昇のダメージは想像以上に大きい.」 (2003年11月17日) トップページに戻る |