FOMAでパソコン通信




 
FOMAを臨時用の通信手段に仕立てるべく、ドコモショップにUSBケーブルを買いに行く。FOMAとパソコンとの接続は、以下のいずれかが必要になる。

- 実売1500円前後のUSBケーブル
- 実売1.7万円程度のPCカード型モデム

そして通信方式は2種類ある。

- 回線交換式の64kbps通信(通信時間で課金)
- パケット式の384kbps通信(通信データ量で課金)

ややこしいのは、FOMAの機種によって接続方式と通信方式の組み合わせが限定されていること。

たとえば俺が使っているN2102Vだと、安いUSBケーブルでは384kパケット通信しかできず、64k回線交換式通信を行うためには1.7万円のPCカード型モデムが必要になる。これがF2102Vや最近の900iシリーズだと安いUSBケーブルで64k回線交換も384kパケット通信も両方OKとなる。

で、臨時通信用に1.7万円のカード型も買っていられないので、安いUSBケーブルをドコモショップに買いに行く。売ってない。お取り寄せ。ああそうですか。じゃぁいいです。終了。

近所のケーズデンキに行ってみるが…やはり通信用USBケーブルは取り扱いなし。ただ、「軽快電話10 FOMA用充電機能なしUSBケーブルつき」というのが1,880円で売っていたので試しに買ってみた。安いUSBケーブルなんだから特別な回路が入っているわけでもなく、VCC,GND,D+,D-の4本が繋がってればいいんだろ?くらいの安易な発想だ。

早速PCに繋いでドライバをインストール。製品添付のUSBドライバでも、ドコモで配布している各機種用のUSBドライバ(通信設定ファイル)でもどっちでも認識させることができた。なお、デバイスマネージャ上ではUSBやらモデムやらCOMポートやらあっちこっちにFOMAな認識されるので、ドライバは都合4回要求される。

パケット通信なので、上記ダウンロードページから「FOMAパケットバイトカウンタ」も入手しておく。

で、いざ通信。プロバイダはdocomoのmoperaが無料で利用できる。設定方法はこちら

…速ぇ! ISDNの6倍速だから、遅いADSLとそんなに変わんない。ケータイ通信でここまでの速度が出るのはN501iで9.6kbps通信していた頃と比べると隔世の感がある。が、そこにパケット料金の罠がある。

FOMAのパケット料金は実は法外に高い。これは過去にスタパ斎藤氏も指摘しており、氏のコラムで、

スタパトロニクスmobileより:

よっしゃぁモバイルで高速データ通信だゼとか言ってデカい画像をバンバン送受信したりして、例えば10MBくらいやり取りしたら、それだけで1638.4〜16384円も払うハメになる。


と述べている。実際、このサイトのトップページを表示しただけで先の「FOMAパケットバイトカウンタ」によると80円ほどかかってしまう。1パケット(=128バイト)の送受信に0.21円かかるので、つらつらとWeb閲覧をしようものなら、あっという間に千円くらいかかってしまう。ドコモのWebにも、

パケット通信を利用して、画像を含むホームページの閲覧、データのダウンロードなどのデータ量の多い通信を行うと、通信料が高額となりますのでご注意ください。


小さい字で注意書きがある。

これを回避するにはFOMA料金プランの「パケットパック」と呼ばれるオプションを購入しても良いが、パケットパックの一番安いヤツ「パケットパック10」はパケット代が非契約時の半額(128バイトの送受信が0.105円)になり、かつ、無料分が千円増加するというプランだが、ファミリー割引、継続利用割引、いちねん割引が利かないのである。俺の場合ドコモの端末を5年以上使っているので、割引はトータルで4割に達しており、割引の利かないパケットパックを導入するくらいなら、1つ上の料金プランに移行してしまった方が割安という考えもある。そもそも、追加で2千円くらい払う気があるならおとなしくカード型PHSを買った方が(以下略

という訳で、FOMAによるパケット通信をまとめると、

- いまFOMAをすでに持っており
- 月に1〜2回程度しかモバイルの機会がなく
- まったくモバイルしない月もある

という超ライトなユーザにお勧め、となる。これからFOMAを買ってごくたまにモバイルできればいいというなら安価なUSBケーブル1本で用途に合わせて64k/384kが切り替えられる900iシリーズがお勧めだし、コンスタントに毎月何日かモバイルするならPHSカードを契約してしまった方が良い。

また、FOMAでパケット通信する場合、自動のWindowsUpdateやウイルスパターンの更新(LiveUpdate)は切っておきたい。また少しでも節約するならWeb閲覧時にInternetExprolerの設定で「画像を表示する」をOFFにする手もあるが、これでもFLASHなどはダウンロードされてしまうので注意が必要だ。



(2003年8月28日)

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