7速乾式DSG(Sトロニック)のクラッチ交換に出していたA3が直ってきました。
当初予定通り延長保証「Audi CarLife Plus」適用で、修理費用は無料。もし保証を適用しないと20万円弱とのことでした。また、修理のためにミッションを降ろしたところ、オイルセパレータからのオイル滲みが見つかったとのことで、こちらも保証適用で無償交換。これは聞きなれないパーツですが気化したエンジンオイルを回収する部品だそうです。従来は金属ガスケットを使っていて壊れるようなところではなかったものの、近年は車体軽量化のために液体ガスケットを使うようになりオイル漏れが散見されるようになったとのこと。車体の軽量化は主に燃費向上のためにやっているものと思いますが、過ぎたる燃費目標はユーザーへのメリットにならないという実例ですね。なおこちらの修理費用は自己負担するとすれば4万円ほど。クラッチと合わせて24万円となり Audi CarLife Plus加入料(84,000円)は完全に元を取った感じですね。
ちなみに今回のDSGのクラッチ滑りですが、実は首都高を走っている限りはさほど気にならななかったのです。首都高は加速減速が多いため目まぐるしく変速がかかり、また路面のつなぎ目による衝撃も多いことからクラッチが多少滑っていても気が付きにくいのです。私が最初にクラッチ滑りに気が付いたのは真っすぐで路面のきれいな地方の高速道路でした。そういった意味では都内中心で運用されているAudi A3/VW GOLFではこの不具合が出ていたとしても、気が付かれず延長保証期間が終了してしまうケースが多いのではないでしょうか。
ディーラーの方に「今回はクラッチ交換ですが、次はメカトロ(クラッチを制御するメカ)が壊れる番ですかね?」と水を向けてみたところ、8V型(2013~)はメカトロの故障はそんなにないですよとの回答。信じますよ?
さて、代車のAudi SQ2から修理上がりのA3に乗り換えて、自動車専用道路に乗ってフル加速を試してみます。結果はもちろんエクセレント。これこれ、これだよ!という滑らかな加速感に頬が緩んでしまいました。代車が下ろしたてで慣らしの済んでいないSQ2だったからということもありますが、それと比べるとしっとりとした乗り心地と加速感。SQ2はうちのA3の1.5倍の価格でエンジン出力は2.5倍もありますが、それでもAudi内での車名番号のヒエラルキーは守られているんだと感心しました。SQ2はSUVのカテゴリに属する車ですが、また、やはり自分はSUV形状ではなく重心の低いクルマが好きであることを改めて認識しました。
とはいえ、SQ2はそれはそれで面白いクルマなので、別途レビューを書きたいと思います。
しばらく乗っていたところ、半クラッチ領域が減少しているような気がしてきました。たとえばヒルホールドアシストが作動していてもマニュアル車のように発進時に数センチ下がったり、シフトダウン時の変速ショックがやや大きくなっていたりです。もしかするとクラッチ交換と同時に、半クラッチ領域を減らすような制御プログラムへの変更も行われているのかも知れません。そこはちょっと修理前と状態が違うことを意識してしまいますが、クラッチが長持ちするのであれば許します。
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