パッソ M700A型 (MY2019)

しばらく意図的にA3に乗らず、パッソばかり乗るようにして、印象を探ってみました。一般道中心で、走行距離は700kmほどです。

色はパウダリーベージュメタリック。マイナーかつ地味な色を選んだつもりでしたが、結構街ですれ違います。昨年10月のマイナーチェンジ直後に購入したものですが、以前にも書いた通り、購入前の試乗車よりステアリングが自然な感じになっていて安心しました。

ただ、ドライビングポジションは何もかもダメで、諸悪の根源はステアリングがテレスコピックしないこと(位置の調整は上下だけで、前後に調節できない)。仕方なくステアリングに合わせる形でシートポジションを決めると、足がキツイ。また、右手を自然に伸ばした位置よりだいぶ手前にパワーウインドースイッチが来てしまいます。すなわち、このクルマは小柄な方…身長150〜160cm程度に決め打ちで設計されているようです。

シートも平板な形状を補うかのように、座面クッションに凸を設けて(見た目では分からない、座ると明らかに分かる)急ブレーキでも体が前に滑らないようにしているのですが、たぶん小柄な方だったらお尻と太ももの境目あたりにきていい感じなんでしょうが、私の場合はもろお尻の上(;´Д`)なんか邪魔な凸部がシート座面にある感じです。

身体に合わないものを買っておいて文句を言うのは筋違いなのは分かっていますが…まぁ今後は主にツマ用なので、まぁいいです。ダメなのはドライビングポジションであって、広さ自体には不満はありません。後席など、子供たちに言わせればAudi A3より広いらしいです。

エンジンは1.0Lの3気筒ですが、燃費を稼ぐためにこれを1,000〜1,300rpm程度で使おうというCVTの制御が入ります。確かにその状況下ではある程度静かではあるんですが、惰性で走っている感じがすごくします。とはいえちょっと踏み込むとエンジンがけたたましくなり、燃費もみるみる落ちて行きます。

燃費は市街地メインで13.4km/Lほど。WLTC市街地モードのカタログスペック値が17.4kmなのですが、どうやったらそんなに伸びるの?という印象です。同じ使い方でもAudi A3なら14km/L以上は走るのに(但しハイオク)、シンプルなメカのエンジンってこんなもんなんだなぁと感じました。

こういう性格の車ですからコーナリング時のロールも大きめで、A3と同じ調子で曲がろうとすると、室内に置いた荷物が横に吹っ飛んでいきます。あくまで、教習車のような運転がこの車の使い方なのだと実感しました。

アイドリングストップが減速時に時速9km/hで作動してしまうのはダメです。はっきり言ってこれはダメ。作動条件が複雑すぎて、減速中にこれから9km/hでアイドリングストップが動作するのかしないのかまったく予想が付きません。もちろん普段はアイドリングストップしないことを前提に減速して行くわけですが、不意に動作すると想定した停止位置よりだいぶ手前で停車することになります。それを回避するためにブレーキを少し緩めると今度はエンジンが再始動してしまい、何のためのアイドリングストップなのだか分からなくなります。

ダイハツ製の他の軽自動車にも付いてるらしいですが、これはカタログスペックの燃費を稼ぐためだけの機能で使う人のことなど1ミリも考えていないのがよく分かるので、即刻ソフトウエアで削除して貰いたいところ。(停車時にアイドリングストップするのは歓迎なので、あくまで9km/h閾値での動作だけ削除して欲しいと思います。)


新しい車らしく(オプションも諸々付けたので)電子デバイスは満載で、ステレオカメラによるブレーキアシストと車線認識(逸脱検出)、ヘッドライトの自動上下切替、前車発進検出、コーナリングソナー、360°アラウンドビューカメラなど、Audi A3にも付いていない機能が色々あります。但しクルーズコントロールはありません。

ヘッドライトの上下切替は初めて体験しましたが、いや、これ切替の精度高いですね。教習所での指導通りできるだけハイビームになるよう制御されるのですが、いままで対向車から「眩しいぞ」とパッシングされたことは一度もありません。Audi A3と違って一点光源なので明るさもムラがなく、とても良いヘッドライトです。

テールゲートは樹脂でできているのですが、それが問題にならない速度域で使っている限りにおいて、とても優秀な工業製品です。カリカリせずに、まったりと、上り坂では煽られることも多々あるので左車線があればよけましょう。運用コストもA3みたいにドキドキすることもなく、所有することの精神的負担も少なく、ラクな車だなぁと感じました。(A3との2台持ちがラクだとは言っていません。)

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