メインのオーディオプレーヤーをiPhoneからSONY NW-A845に乗り換えた

秋の買い換えキャンペーンは終わってるけど、そういやレビューしていなかった気がするので今更レビュー。

ソニー　ウオークマン　NW-A845 (16GB)

10月に新型が出るということで（のちに11/13に延期された）、現行型が処分価格だったものを入手。本当はiPod(iPhone)用のヘッドホンを物色していたんだけど、オーディオプレーヤーとしてのiPhoneに１万円以上のヘッドホンを奢るのであれば、同じコストでWalkmanという選択肢もあるのではないかと。

Walkmanについては、３年前にNW-S716Fという機種のレビューを書かせてもらったのだが、そのときの音質の鮮烈な印象は忘れがたく、今回ついにメインのオーディオプレーヤーをiPhoneからWalkmanに乗り換えることになった。ただ、３年前の時点ではMacには全く対応しておらず、何らかのWindows環境を用意するほかなかったのだが、最近のソニーの腰の軽さはチト違う。今回のNW-A840シリーズではついにMacのiTunesからのDrag&Drop転送に対応したのだ。

ただ、AppleのDRMにはさすがに対応していないので、iTunes Storeで購入したものは音質的には面白くないが（中略）などするほかない。とはいえ、本当に高音質で欲しい音源はCDを買っているので大きな問題ではない。

また、Drag&Drop転送ではどうやってもプレイリストには対応していないようで、これについては諦めている。

乗り換えの一番の理由だった音質については、無音時のホワイトのイズこそ伝統的に目立つものの、イコライザの効き、ノイズキャンセリングの効き含め、大変満足度が高い。２万円のShure E4cヘッドホンを付けたiPhone 4と、付属ヘッドホンと組み合わせた本機を比較しても、比べるまでもないほどの音質差がある。とにかく密度感がまるで違う。ぶどうジュースに例えれば「クー」と「ウェルチ」くらいの濃度差がある。

音楽を楽しく聴かせることについては海外オーディオメーカーの独壇場かと思っていたが、どうもAppleはオーディオメーカーではないようだ（それはそうだ）。そして、ソニーのオーディオがこんなに楽しく聞かせる音だったのかと今更ながら驚く。MD/カセットの時代もソニーのオーディオを愛用していたのだが、いつの間にかiPodの便利さに流されていた面があったようだ。

イコライジングやサラウンド効果がちゃんと効くのもいい。そんなのアタリマエじゃない？というのは日本の常識で、iPhoneやiPodではイコライジングすると音割れするのが伝統で、それを避けようとすれば事実上「フラット」設定しか使い物にならない。イコライジングやサラウンド効果で同じ曲を何通りにも楽しめるのも、iPod/iPhoneには真似できないものだ。

付属のヘッドホンの品質が高いのも特筆に値する。付属のヘッドホンにはノイズキャンセリング(NC)集音用のマイクが内蔵されているので、NCを使おうとすれば付属のものしか選択肢はない。しかし付属のヘッドホンと言えばローエンド中のローエンドというのが相場で…というのは本機には当てはまらない。価格を付けるとするならば、6,000～8,000円相当くらいの音が出るヘッドホンが付属している。本体のデジタルアンプのドライブ能力の高さと相まって、当面は付属のヘッドホンで満足して使えるだろう。

３年前と違い、歩行時の風切り音がNCに与える影響が少なくなったのも嬉しい。とはいえ、NC機能は結構強力なので、交通安全にはくれぐれも気をつけたい。

今日現在、NW-A800番台シリーズは微妙なポジションにある。A840シリーズの在庫処分は終了しつつあるし、11/13に出る新型のA850シリーズまでにはまだ少し時間があるし、初物は高い。そしてA840シリーズとA850シリーズは音質、機能的には大差がなく、しかしモデル切り替え時特有の価格差はある。

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