かねてより噂されていたアップルのオーバーイヤー型ヘッドホン「AirPods MAX」が発表されました。
67,980円(税込み)という、あまりにも強気な値付けが話題先行している感はありますが、インイヤー型で3万円もする AirPods Pro が発売日に行列ができたことを考えると、同等以上の機能を持った本機が+3.8万円の価値があるとアップルが考えたのも理解できます。デザインも正直ダサいと思いますが、それはコンシューマー家電を見慣れた目だからそう見えるのであって、エルメスだのルイヴィトンだのに肩を並べようとしているのであればこうなるのかな、という風にも見えます。
ただ、公開された映像を見る限り、ファブリック素材はそんなに高級そうには見えませんでした。アップルは半導体の中の「ファブリック」はすごくても、音響製品のファブリックはたいしたことないことが多いですよね。防汚性能、耐久性、音質影響度、触感…これらを満たすファブリック素材はそうそうあるものではありませんし、さすがのアップルといえどもファブリック素材の再発明にまでは至っていないようです。
個人的にはメッキ部分の伸縮機構に興味があります。耳の位置に合わせるための伸縮機構と言えば思いつく範囲では Bang&Olufsen の Earphones A8 や Earset 3i の機構が連想されますが、あれもほんの少しばかりざらつきを感じます。本当にウエットな滑らかさが出ているのであれば価格に見合っているでしょうし、残念な動きだったらハリボテかと思うでしょう。
アップル製品間でのシームレスな接続と、空間オーディオ(頭の向きによらず音の出る方向が一定になっているように感じさせるDSP技術)、ワイヤレス、オーバーイヤー密閉型、当然ノイキャン機構。6.8万円。まぁアリといえばアリなんでしょうねぇ。3万円でも7万円も別にどっちも安い、と感じるような層に売れるんでしょうね。384.8gという重量はどうかと思いますが。
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