「父のパソコンを超えろ」
これは SHARP X68000 XVI の当時の広告のコピーですが、昨晩AppleからリリースされたMac Studio を見て、なんとなく X68000 を思い出してしまいました。価格レンジもさることながら、いろいろ繋いで遊びたいホビー用途に良さそうだなぁという構成がそう思わせるのでしょう。
初代X68000は本体369,000円、モニター129,800円、モニタースタンド5,500円の合計504,300円、実売価格は安い店では40万円強くらいだった記憶があります。対してMac Studioは本体249,800円、Studio Displayが199,800円、合計449,600円とかなり近い価格ゾーン。ここ30年くらい日本人の給与が横ばいであること考えると、概ね近い価格と言っていいでしょう。
私の大学時代の友人にもX68000ユーザーは何人かいましたが、おしなべてバイトを頑張って買った感じでした。大学生は可処分所得が多い人は多いので(一方で私のようにパンの耳で生活を繋ぐような人もいる)、バイトを頑張れば40〜50万円のパソコンは夢ではないですよね。すなわち、大学生あたりが背伸びして買うマシンとして、Mac Studio が X68000 に重なって見えるのです。
Mac Studio、ハードウエアとしてはまるでmac miniの上に1.5倍厚の冷却システムを載せたような格好です。Mac StudioのM1 Max搭載機とM1 Ultra搭載機では冷却システムの作りが違うという噂もありますが、しばらく使われるであろう筐体でしょうから、冷却能力に余力は残してあるだろうとは思います。Mac mini同様に電源内蔵なのもいいですね。SDカードスロットは前にあるし、ハードウエアとしては非の付け所がないです。せいぜい「取っ手がなくて、とっても不便」というくらいでしょうか。(言いがかり
ペアとなるStudio Displayの方はA13 Bionicチップ内蔵でディスプレイ側で「センターフレーム」(被写体追尾撮影機能)や、3マイクアレイを使ったノイズキャンセリングができ、6スピーカーオーディオも搭載、これで5Kで27インチのアップルディスプレイのクオリティですから、198,000円はさほど法外な価格ではないように思います。
オプションで「傾きと高さを調整できるスタンド」(英語での呼称はTilt- and height-adjustable stand…そのまんまですね)があり、税込み44,000円のオプション。これはUSAでは400ドルのオプションなので、為替レート(実勢115円程度、Appleレートは120円程度)を考慮すれば日本でのこのスタンドオプションは割安(笑。
VESAアダプタモデルもありますが、モニターアームを付ける上で問題になるのはUSB 3.1 Gen2ケーブルの1m制限。5K映像信号を送るためのUSB-Cケーブルは1m以上引き回せず、モニタアームに沿ってエレガントに取り回すことが事実上不可能なのですが、オプションにあるThunderbolt 4 Proケーブル(1.8m)14,800円を使うとできちゃったりするんですかね…?
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