ミツワモデル 船外モーター

人は10代の頃に見聞きしたものに一生を支配されると言われますが、これもその1つかもしれません。模型のボートをモーターライズするのに使う「船外機モーター」です。

 

機能的な類似品に「マブチ水中モーターS-1」がありますが、あれはマブチ自身は製造を終了してしまったものの、タミヤが引き継いで生産を続けていますが、この船外機はもはやどこのメーカーでも生産されていません。理由は分かりませんが、プラモデルでの水遊び自体が水難事故を誘発する可能性があるので、どこのメーカーも及び腰のような気がします。

これは「当時もの」の個体で、デッドストック品を見つけて購入しました。当時のこの船外機モーターの著名メーカーはこの「ミツワモデル」と、「LS」の2社があったように思います。Aタイプと、回転方向が逆向きのBタイプがあり、2機使用してパワーアップする場合には、AとBを組み合わせて使用することが推奨されていました。回転方向を逆にすることで、船のローリング現象(右または左に回ってしまう)を回避しようとしていたのです。

 

驚くほど綺麗です。説明書に書かれている電話番号が、03-XXX-XXXX 形式なので、桁数からすれば 1991年より昔です。すなわち、少なくとも34年以上昔の個体ということになります。

 

中身のモーターは「RE-14」と箱に書かれているのですが、そんなモーターは実在しないので、RE-140ではないかと思われます。

 

前述の通り、2台並べる場合はA/Bタイプを組み合わせて使うように記載されています。

 

ただどう考えてもおかしいのがこの説明。2台並べる場合の配線がマイナス同士を結線して直列接続するように書かれています。プラスマイナスを正しく接続した状態でA/Bタイプは逆向きに回転するように設計されているので、こう配線したのでは同じ方向に回転してしまいます。それと直列接続なのでそれぞれのモーターにかかる電圧が1/2となり、パワーも出ません。船外機を2個使う意味がありません。

 

箱の裏面。

これで実際の船のプラモデルにつけて遊ぶというわけではなく、単にノスタルジックに愛でるだけのものです。

当時物 LS 船外機 船外モーター Aタイプ 水中モーター レトロ 未使 防水カセットモーター
ノーブランド品

 

コメント

  1. こんどう より:

    脳の奥の奥の引き出しの記憶が出てきました。懐かしいフォルム!
    6~7歳くらいの頃、これを一機買って、手作りの船に取り付けて公民館の庭にあった池に浮かべて走らせては船の改良をする、というのを一時期やってました。
    AタイプBタイプもよくわからず買ってました。プロペラの回転方向がなぜ異なるものをわざわざ売っているのか?を当時理解できていなかったです。
    このモータ直列接続の説明は、スクリューの回転方向を間違わないように、という少年向けの配慮だったかもしれませんね。わかっているお兄さんは勝手に2パラ接続するでしょう。

    • Kumadigital より:

      いやこの結線だと、せっかく逆方向に回るように作ってあるのに(そこにBタイプの存在意義がある)、逆接することでAタイプと同じ回転方向になってしまうんです。

  2. ursa_minor より:

    RE-14モーター、実在しますよ。
    元々は、FA-13、RE-14、RE-26等、数字が2桁だったんです。
    それが、昭和45年のFA-130を皮切りに、数字が3桁(末尾0)のものに順次モデルチェンジしたのです。
    RE-14はRE-140の先代(祖先)になります。
    形状等の互換性があったので、プラモデル等では数字3桁のモーターに移行した後でも説明書やパッケージの記載が改定されず、数字2桁の記載のままになっているものが多々ありました。

  3. 一読者 より:

    AとBの違いはモーターの回転方向の違いではなくて、スクリューの形状が反転しているだけなのでは?という気がします。
    つまりAもBもスクリューパーツ以外は同じでスクリュー形状が正回転時に前進か後進かが違うだけなのだとおもいます。
    なので説明図のようにつなぐとちょうどよくなるのではないでしょうか?

    パラでつなぐかシリーズでつなぐかもシリーズにつなぐことで発生トルクを同じにできるので、直進性を担保することができると思われます。
    ※パラにすると電流の偏りがあると流れる側のモーターの回転数が上がって直進しなくなる。

    • Kumadigital より:

      お察しの通りです!>説明書の通りでOK

      シリーズで繋ぐことで直進性が担保できる、というところまでは気が付きませんでした。

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