「ナフサ不足」という資源の危機を逆手に取り、看板商品「ポテトチップス」のパッケージを白黒印刷にして販売する。この話を聞いたとき、私はカルビーに策士がいると思いました。
カルビーにしてみれば「いや、本当にナフサ入ってこないし、こうするしかなかったんですよwww」っていうのかも知れませんが、これ、考えれば考えるほど凄い。企業の論理は当然として、現代アートとして、はたまた反戦メッセージまで見えて来ます。
1.企業の論理
・通常、コストカットは消費者には隠したいところですが、カルビーはそれを「社会情勢を踏まえた決断」としてオープンにしました。「姑息な嘘をついて量を減らす(=ステルス値上げをする)くらいなら、袋を白黒にしても供給は続ける」という姿勢は、現代の消費者が求める企業の透明性に応えています。
・他のプレイヤー(お菓子メーカー)がパッケージの色を競う中での白黒印刷はかなり目立ちます。そのレトロ感は、昨今のレトロブームにも合致します。おそらくSNSでもバズるでしょう。
・時代を反映した「今しか見られない記念品」としての需要も生まれるはずです。
2.現代アートとして
・中身の味を連想させない白黒のパッケージは、視覚から色情報を遮断することで、逆に脳内に「味」を想起させます。
・白黒はその人が歩んできた人生によって解釈の余地が大きく、「懐かしさ」を感じる人もいれば「新しさ」を感じる人もいます。マスプロダクションでありながら、解釈は個人に委ねる。これはアートでしょう。
3.反戦メッセージとして
・戦争が起きると、お菓子の袋から色が消えるという現象…子供たち、いや、大人に対してもですが、色鮮やかさは平和の象徴であったと認識させるでしょう。色鮮やかな世界がいかに尊いものであったか、ポテチと共に噛み締めることになるはず。
・メッセージを掲げずに、「色がなくなった商品」を流通させるだけで、平和の尊さを再認識させる。こんな強力な反戦のメッセージがあるでしょうか。
考えすぎかもしれませんが、カルビーの企画力を感じましたね。



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