オールドファン歓喜の「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」のアニメ化企画ですが、本日劇場公開の「IV 誕生 赤い彗星」をもって完結となりました。話としてはファーストガンダムの本編が始まる直前までのところでの終了となります。
私は今回は劇場には行かず、VOD配信(iTunes Store + Apple TV)での鑑賞としました。劇場には勿論良さはありますが、家の画面の方が高精細なこと、見返しができること、往復交通費と時間が不要などメリットもあります。
感想ですが、気になったのはレビル将軍の心の動きですね。元々好戦的というか、先に仕掛けてきたのはジオンだよな、という怒りはあったのだろうと思いますが、そこに捕虜となってデギン公王の弱気な発言を聞き、ジオンには体力がない=「ジオンに兵なし」と確信したのでしょう。あとは捕虜から救出された後の吹き込まれ、ですかね。これらの体験がミックスされて、あの演説となったのでしょう。
もうこれで終わり(続編が作られるほど支持されなかった)という先入観があったからかも知れませんが、やはりファーストガンダムの1話に向かって綺麗に繋いで行くことに注力されていたせいか、ちょっと見ていて退屈な印象もありました。特に冒頭の艦隊戦とか。この辺が「えっもう1時間経った!?」と思わせる圧倒的な情報の洪水であるガンダムユニコーンとの違いですかね。
余談ですが、コロニー落としがされるシドニーの街の描写について、THE ORIGINではコロニーが落ちてくる描写が2方向から描かれますが、どうもオペラハウスの作画の向きがおかしいようで、どっちの方角から落ちてきたのか分かりませんね。最初のカットでは南側から落ちてきたように見えますが、次のカットでは西側から落ちてきたように見えます。
一方で、ラストシーンのホワイトベースは格好良かったですねぇ…。あの作画でファーストを見たかった気もしますが…。もしくは1/1200くらいでガンプラ化希望。
結局このボックスアートのシーンは幻に。
なんだかんだで、THE ORIGINは売れてなかったんでしょうねぇ。ガンダムが出てくる前の話で地味でしたし、主なファン層であるファーストガンダム世代って、子供がいれば高校生とか大学生の年頃でそちらにお金がかかるので、ガンダム関連への購買力が落ちているのではないかなぁと推察されます。あとは安彦氏の年齢でしょうね。今のペースでは作り切れないのでしょう。最近のメディア露出でも少し元気がないように見えましたが、心配です。
今後ガンダムの新作は「ユニコーン」の後継である「機動戦士ガンダム NT(ナラティブ)」に引き継がれるようですが、NT(ナラティブ)も劇場作品のようですし、原作の「不死鳥狩り」もそんなに長い話でもありませんので、おそらく1作品で完結するでしょう。NTでニュータイプ神話にけりを付けるようなので、ニュータイプの世界観のない新しい宇宙世紀のガンダムのシナリオが作られるのだろうと思います。
なんか、良くも悪くも、これで一区切りが付いた気がしますね。
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