水星の魔女 プロローグ(ネタバレあり)

「水星の魔女プロローグ」をGFYで観てきました。日曜日だったせいか整理券制、完全入れ替え制で、てっきりカンファレンスルームにダラダラとBGV的に流されているのかと想像していたので面食らいました。遮光カーテンを使って、かつ、部屋の照明も落として、映画館っぽく演出していました。上映時間も5分くらいだろうと思っていましたがたっぷり25分。テレビ版1話分の長さが充分にあります。スクリーンがエアコンの風で波打っていたのだけが残念でしたかね。満席ではなく、私が観た回では席の埋まり率は4割くらいだったように思います。まぁ暑かったですから、外のGFYもそんなに人は多くありません。

 

少し前に「パルコ」とコラボレーションしていたのでこれは本気でいままでとは違う客層を掴みに行ってるなと思って、「女の子が主人公で魔女」なのでプリキュア的なものを想像していたのですが、いや、めっちゃガンダムでした。これ割と、従来のガンダムファンに評価高いのでは…。

この世界のガンダムは、人類が宇宙に適応するための人体の拡張デバイスとして描かれています。技術的には義手や義足、あるいは人工臓器的なものの上に成り立っているようです。ですが、無理くり拡張していったものですから、拡張される方の人間(パイロット)への負荷がとても高く、「オルフェンズ」の世界のガンダムや、「蒼穹のファフナー」のようにパイロットが蝕まれていくパターンです。

しかもそれを軍事転用するだのしないだので揉めており、どうも今回の黒幕っぽい人の考えは、「人殺しの武器を使う者は、人を殺めることに自覚的でなければならず、殺めたら殺めたで罪の意識に苛まれて生きていかねばならない。それが武器であり、ゲーム的に人を殺めることは許されない」(意訳)的なもので、モビルスーツの軍事転用には否定的。なんか黒幕のくせに一つ筋が通ってることを主張してるのいいですね。「これが人の夢!人の望み!人の業!!」とか言い出すような狂った考えでないのがいいです。狂った黒幕ってちょっと見ていて冷めちゃいますからね。

ですが一方で興ざめなのが、人体の拡張デバイスとしてのガンダムを開発していた集団が、やれ評議会のコンペ的なものから外された瞬間、抹殺(社会的にではなく、物理的に)されてしまうのは意味が分かりませんでした。極端すぎませんか。

また、肉親が開発に関わったガンダムを血筋で一番若い人が起動、そして「人の可能性」が云々…と聞くと一角獣のガンダムを連想してしまいます。まぁここまでガンダム作品が沢山できると、まったく見覚えのないものを作るのは不可能でしょう。

いまの若い人向け作品って、「誰かがしんどい目に遭う」とか「コミカルなシーンがない」とヒットしないと言われていますが、水星の魔女は「プロローグ」においてはコミカルなシーンはないししんどい目に遭ってる人はいっぱいいます。ちょっと若い人に広く受けそうな気がしません。パルコとのコラボレーションも辻褄が合わない気がします。パルコで服買う人、こんな話を観たいとは思わないと思います。(私は好きです。)

もしかしたら…ですが、バンダイナムコは「プロローグ」を幅広い人に見せる気はなくて、「プロローグ」は従来のガンダム好きに向けた専用の入り口、そしてガンダムに馴染みのない視聴者には普通に1話から入ってもらう。1話は普通の明るい学園アニメなのだが、プロローグを知っているのと知っていないのでは意味合いが違って見える…という作りだったら鳥肌立ちますね(笑。

なお安倍総理銃撃を受けてか、「プロローグ」中でも生身の人間が銃撃されるシーンはカットされていました。諸般の事情により映像に加工をしてある旨のお断りがありましたが、そういうことなのでしょう、きっと。

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