「響け!ユーフォニアム3」 完結

昨日、「響け!ユーフォニアム3」の最終話となる13話が放送され、完結を迎えました。直前の12話でまさかの原作から分岐するオリジナル展開。最終話こそ原作に回帰しましたが、12話でアニメオリジナルの展開としたことで、13話の重みが増してくると言う、唸らされるシナリオでした。

もし12話で久美子が選ばれていれば、まぁそうだよね…という多くの視聴者の期待通りの展開で最終話を迎えたはずなんですが、あえて黒江真由が選ばれたことで、黒江真由が抱え込んできたわだかまりが氷解するとともに、久美子が人間としてさらに一段高いところに成長できるシナリオとなったところに感銘を受けました。さらに言うならば、12話であのようなオリジナル展開にした京アニだから、13話でも予断を許さない展開が…という視聴者のハラハラ感を演出したという側面もあるでしょう。

 

久美子ベンチ(宇治)

さらに神がかっているのが、教員になった姿の久美子が社会人3年目だとすると、あの事件によって3期の製作が延び延びになっていて実際の時間軸がおかしなことになっていた(10年経っても久美子が3歳しか歳を取っていない…まぁ物語では普通にあることですが…)状態がリセットされ、時間軸が実際にきっちり追いついたことです。

うちの娘が中1でユーフォを始めた年にアニメ1期の放送が始まり、当時久美子は高1で娘より3歳年上だったわけですが、いつのまにか娘が久美子の年齢を追い越してしまい、娘は「久美子より年上になってしまった…」といつか言っていましたが、いま大学4年の娘に対して久美子が社会人3年目であるような描写がされたことで、「久美子の年齢が戻った!」と驚いていました。こういった細かな設定の追い込みが、北宇治高校の実在感を増しているような気がします。

原作の改編がネガティブに捉えられがちなご時世ですが、本作に関しては原作者と京アニ側の双方に綿密な擦り合わせとお互いへのリスペクトが感じられ、よりハイレベルな作品に昇華したと思います。

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