実は部分的にしか観たことなかったので、初めて通しで見てみました。ここまで観ていなかった理由は、メカ、キャラ、曲、タイトルロゴ、流通形態、何をとっても自分の好みから少しずつ外れていて、熱心に追う気になれなかったというのが理由です。ではそれをなぜ今更見る気になったかと言えば、来春から放映されるであろうGQuuuuuuXは、この辺りの履修が必須になるのではないかと考えたからです。宇宙世紀的にはファーストガンダムとZガンダムの間を埋めるお話です。
結果から言えば、観て良かったと思います。少なくとも「時間を返せ」というレベルではありません。シリーズ後半の作画は手描きアニメの限界に達していますし(これ以降、これ以上はCGになる)、ストーリーも「ガンダム強奪」「核の使用」「コロニー落とし」「ソーラーシステム」「脱走」「クーデター」「ジオンの再興」など大局的にはツボを抑えています。
映画「トップガン」の影響を多分に受けているとのことで、確かにフライトジャケットやヒロインのキャラクターデザインから感じることができます。
一方でストーリーの細部やキャラクターの心の動きは割と幼稚で、ヒロインの尻を追いかけるおじさんとか、厳重なセキュリティが施されていなければならないはずのアナハイムエレクトロニクスの開発室に連邦軍の主人公がホイホイ入って来れたりとか、幼稚かついろんな考証がザルです。まぁでも1990年制作のアニメのストーリーとキャラクター水準はこんなものだったかも知れません。
一方でメカの描写は凄まじく、これは本当に1990年に描かれたアニメなのかと驚愕するばかり。1985年の「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」もすごい作画でしたが、さすがそこから5年経っているだけのことはありますね。
この0083を観た後だと、「機動戦士ガンダムUC」は、ストーリーの要素的にはけっこう被る点が多いんだなぁと感じました。そういう意味でも宇宙世紀のガンダムでは何を描けば受けるのかというのがある程度見えてくるように思います。しかしそれは双刃の剣であり、再びそれをやったところで出がらし感と紙一重だとは思いますが。
そんな全体的な幼稚なキャラの中で唯一、ヒロインの終盤のセリフ「そういうことじゃないのよ!」はよかったですね。あそこだけドラマの対象年齢が瞬間的に上がりました。あのノリで全編通してくれてたらまた評価も違っただろうなぁ。
ところでUCガンダム(デストロイモード)を初めて見た時は「全身あかぎれ」に見えてしまって正視できなかったのですが、そのうち慣れて普通に見られるようになりました。ですがこのGP01ガンダムとGP03ガンダムの膝の赤い線は、いまだにぱっくりと傷口が開いてるようにしか見えないんですよね…。
そしてタイトルロゴ、何度見ても座りが悪いなぁ。中央のスペースはなんなんだろう…。
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