原油は200日の備蓄があっても、ナフサは20日分しかない

昨日、ポテトチップスのパッケージが白黒のデザインに変更されるというニュースがありましたが、これを受けて政府がカルビーに対して聞き取り調査を行ったそうです。当初カルビーの動きが国民の不安を煽ることを懸念した政府が圧力をかけたようにも見えましたが、もしかすると政府がナフサ不足問題を素で把握できていなかった可能性もあるのかなと思いました。というのも調べてみると、転売ヤーがシンナーを買い占めているどころの騒ぎではない構造的な問題が見えてきたからです。

ご存知の通り、現在シンナーを使用する加工品(シンナーそのものや、塗料など)が品薄状態にあります。そのシンナーの原料となるのが原油から精製されるナフサです。しかし、原油から作られるものの割合は決まっており、ナフサだけを抽出して作ることは化学的に不可能です。そして日本国内で消費される原油の精製過程で得られるナフサの量だけでは、国内の全ナフサ需要を賄うことはできないようなのです。

ではどうしていたかというと、すでにナフサになっているものを原油とは別に「輸入ナフサ」として輸入し、それを約6割、国内で生成された「国産ナフサ」を約4割という比率で混合して使用しているようです。このナフサの加工工程には一定の工場の規模感が必要とされるため、輸入ナフサが入ってこないとなると、残る4割の国産ナフサのみでシンナーを生成することができないようです。なぜならば、各加工設備はコンビナート内でパイプラインによって結ばれているため、100%国産ナフサだけで稼働させるような工程を即座に構築できないからです。

また、仮に特定の企業に国産ナフサをすべて集約して生産を継続させようとしても、それを実現するための物流網は存在せず、政府にもそのような介入を行う権限はありません。

一方、法的な問題もあります。石油備蓄法において、原油自体の備蓄は約200日分確保されていますが、ナフサはこの法律の対象から外れています。結果として、ナフサの備蓄量はわずか20日程度とのこと。

これは「まだ原油備蓄があるから大丈夫」とかいう話とは別の角度からオオゴトになるのではないでしょうか。いや、もうなってるのか…。私はガンプラを作るペースが異常に遅いのでシンナーが品薄と言われてもまだ自分ごとにはなっていませんが…。

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