アップル製品通販終了の向こうにあるものは、妥当な対価を払う社会?

ヨドバシドットコムでアップル製品の販売が終了している。
(ただし、店舗では買える)

yodobashicom_apple

ヨドバシだけではない。ビックでも、ヤマダでも、買えなくなっている。

アップルが販売方法で大なたを振るうのは今回が初めてではない。1998年の初代iMac投入に際しても、リセラー(取扱店)を大幅に絞り、粗利を削り、販売奨励金を廃止した。その結果、我々は平等にMacを安価に購入できるようになった。

かつて高級パソコンだったMacは、今やWindows機と比べて高いどころかむしろ割安だ。現在のMacの価格は、アーキテクチャをWindows機と同等に刷新したことと、1998年に始まった販売方法の改革によってもたらされていると言っても過言ではない。

ヨドバシでも、ビッグでも、ヤマダでも、電機メーカーは奴隷である。買い叩かれ、意外なコストを負担させられ、販売員を喜んで派遣している(ことになっている)。それによって消費者は安価に製品を購入できているのだが、メーカーの疲弊は止まらない。

「イヤなら売って貰わなくても結構」そう言える商品力を持たないメーカーにも、一方では責任があると思う。そこにアップル社がある。圧倒的な商品力で、販売店に対し主導権を握る唯一のメーカー。他メーカーからすれば涎垂モノのポジショニングである。

しかしアップルは販売店に対する主導権を、必ずしも私腹を肥やすのには使わなかったように見える。もちろん同社の売上げは過去最高を更新し続けているのだが、その一方でどの製品を見ても「ボッタクリだなぁ」と思えるものは何一つない。

今回アップル側からどういう条件が示されて販売を停止することになってしまったのか、当事者関係ではない我々には知る由はないが、考え方の大枠としては、アップルは基本的に自社で販売を完結したいのだと思う。通販チャンネルは全国を網羅できるのでヨドバシなど他社にやって貰わなくて結構、でもリアル店舗チャンネルは全国のアップルストア数にも限りがあることから、今まで通り厳格な審査と教育をパスした上で継続、という流れなのだろう。

ヤマダ電機などが恒常的に15~20%ほどポイントを付けて販売していたのもアップルの気に触ったのかも知れない。ポイントが例えヤマダの持ち出しだったとしても、安売りはAppleブランドの価値を低下させる。

製品に対して妥当な価格が設定され、駆け引きなしにその対価を平等に払う。社会の成熟とはそういうことなのではないかとも思う。今回の件が単にアップルの我が儘でないことを願うばかりだ。

しかし今回の騒ぎで唯一例外なのがAmazon。販売規模の大きさと、リアル店舗を持たない通販専門だから除外されたのだろうか。

【追記】
Amazonは北米で契約している”Apple Catalog & Internet Resellers”のため、 販売が継続できるようです。


Amazon : Mac製品一覧

「アップル製品通販終了の向こうにあるものは、妥当な対価を払う社会?」への2件のフィードバック

  1. ヤマダ傘下となったツクモ通販では,Apple現行品マシンを,かなりのポイント割引で販売していたのですが,今回のコトが起こる前,私が知る限り,一ヶ月ほど前に,Apple製品がオンラインショップから全て消えておりました.なので,大きなポイント値引きが何かがAppleとのトラブルになったのかな? と推測はしていたのですが,大規模な販売方針改革の流れがあったんですねぇ.

  2. ヤマダ系列、Macの割引率高かったですよねぇ…
    でもそうでないところも一掃されてますからね。
    直接の原因ではないかも知れません。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)