公開されていたのに気がつかなかったので、一週間遅れで観てきました。
なんかこのポスターのキリトくん、作画崩壊気味ではないかなぁ…ポスターにしては珍しい。にしてもシネコンの「シアター1」が割り当てられるって、そのタイミングでNo.1の作品ってことですよね。
「プログレッシブ」は作者自身によるリブート・シリーズで、最初のアインクラッド編を描き直しています。前作「星なき夜のアリア」では現実世界からアインクラッド1層までを描きましたが、今回は一気に5層まで飛んでました。
原作の小説(プログレッシブ版)を読んだことがないので元々どうだったのかはまったく分からないのですが、漏れ伝わるところを聞くとかなり圧縮はされている様子。しかし圧縮されていたら通常は怒濤の展開になってしまいそうですが、終盤のボス戦になるまではかなり退屈でした。
映画としては公開時期にほかに大作がバッティングはしておらず、条件的に有利だったのだろうとは思いますが、いかんせん直近では「リコリス・リコイル」とか「水星の魔女」とかテレビで面白い作品が連発されてしまったので、ちょっと面白さの閾値が上がってしまったかも知れません。
いかんせん「この世界での死は現実世界での死」という、この作品で最も恐ろしい部分がまったく前面に出てきていません。現実世界の描写が全くなく、すべてVRMMOの中の話なので緊張感がないんですね。前作で出てきたある人が中盤まで全然出てこないので「あの人どうした?」とずっと疑問でしたが、中盤以降で出てきて「だよな」とは思いました。
作画のレベルに波があったのは気になりましたね。アスナが殺されかけるところと、ペンダント(でしたっけ)を手で回転させるところだけはやたら高画質でしたが。総じてボス戦は良かったのですが、そこまでのダラダラした流れ、あるいは不自然な流れがしんどかったです。テーマ曲も「数ある彼女の曲の1つ」という感じで、印象に残らなかったですね…。
組織論っぽい話、ソーシャルリーダーとは的な含蓄が後半の冷遇されるキリトくんを通して語られるのはなかなか良かったです。メインターゲットは大学生〜20代くらいなのでしょうから、説教くさく感じたかも知れませんが、良いと思います。
毎回「もうターゲットからは外れてるよなぁ」と思いつつ観てしまうSAO、一体プログレッシブで映画が何本作られるのか不明ですが、まぁなんだかんだ言っても今後も観ると思います。
コメント