令和版 Oh!Xを購入しました。
かなり前から予約が始まっていましたが、発売延期を経てようやく発売されたものです。本当は「X68000 Z2(XVIモデ ル)」の発売時期に合わせたかったのでしょうが、あちらもクラウドファンディングのリターン発送が半年以上遅延しており、足並みを揃えきれず発売となったようにも見受けられます。
価格は8,800円。近年、8,800円を値付けとする本が結構多く、出版社側から、ヲタが「高い本」に出せる一つのステップとなる金額が 8,800円である、と認識されているような気がしてなりません。
パッケージの中身は以下の通り:
・書籍本体
・ゲーム『ネメシス’90改』SDカード
・「歴代付録フロッピーディスクデータ」等のDVD-ROM
・「DoGA CGAコンテスト全入選作ダイジェスト」DVD-ROM
価格の6割ほどは付録ではないかという印象です。最初にパッケージの厚みを見た時は「また保管場所に困るサイズを……」と思ってしまいましたが、中身を確認すると DVD-ROMは外せません。一方で、今のX68000 Zはレトロゲームマシンとして活用している方が多いようですが、私はあまりゲームをしないのでゲームSDカードの方は使わないと思いますが…一応、メルカリでは売らずに記念品として大切に保管しておこうと思います。
書籍本体は全編を通して非常に上質な紙が使われており、当時の Oh!X どころか ASCII 誌をも上回っています。執筆陣は今の時代に X68000 を語るならこうなるよね…という顔ぶれ。内容は冒頭 1/3 くらいが AI 関連、残り2/3 が X68000 系の記事となっています。ただ、延期の影響か、多くの挿絵に2022年〜2023年頃に流行した「暖色系の生成AIイラスト画像」が見受けられました。まぁ暖色系でなくともとにかくイラスト系は生成AIによる絵ばかりで、そこは食傷気味になるし残念だったところ。図表はいいんですけどね。
文章の方は、やはり編集を通った文章は冗長なところがなく、非常に読み応えがあります。編集された本の良さを実感しました。
しかし度肝を抜かれたのが、岩崎啓眞氏による「ハドソン関係者の証言で綴る真・X68000伝説」です。これはヤバい。現代の企業なら一発でコンプライアンス違反になりそうな当時のエピソードがてんこ盛り。なぜ X68000 があれほどゲームに向いたハードウエアになり得たのか、なぜあそこまで熱狂的なコミュニティが形成された(≒ユーザーがソフトウエアに手を入れる余地があった)のか。そしてハドソンが手がけていた NECの某有名ハードウエアの開発情報をシャープ側にペラペラと喋るどころか力説までしてしまっていた…結果、X68000 はそのハードウエアと兄弟と言える存在に…というような赤裸々な話まで書かれています。(でも思い出して見ればその後に登場した X1 Twin のことを考えればNEC とシャープの距離は案外近かったのかも…)
唯一、タイミングのズレで「X68000 Z2」の詳細に触れられなかった点だけが残念ですが、「新刊としてのOh!X」をまた読む機会を得られて嬉しかったです。



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