まどか☆マギカ「ワルプルギスの廻天」に ClariSがいない理由

魔法少女まどか☆マギカの劇場版前作「[新編]叛逆の物語」から13年を経て公開された続編「ワルプルギスの廻天」(IMAX @109シネマズゆめが丘)を観てきました。

入場者先着特典、フルサイズの色紙(複製)って豪華すぎませんか……。

で、本編ですが、ごく簡単に言ってしまえば、「あり」か「なし」かで言えば、どちらかと言えば「なし」かなぁ……と思いました。「前編」「後編」「新編」で綺麗に纏まっただけに、どうしても蛇足感が拭えませんでした。

ただ、今後の新世代のまどか☆マギカシリーズを展開するにあたっての素地なのかな、という気もしました。ラストも続編を予感させるような終わり方でしたので。

まどか☆マギカって「可愛らしいデザインの少女に過酷な運命を背負わせる」作品のパイオニアで、そのあと、そのスタイルを表面だけなぞったような模倣作品が雨後の筍のように出てきて、魔法少女ものではない作品にも伝播して、極め付けは先日公開の「映画ちいかわ」に結実しているのではないかと思っているのですが、ちいかわクラスにまでこのモチーフが用いられるとなると、もう本家としてはそれでは集客できないし、時代遅れだと思われてしまいます。

ですので、13年ぶりのまどか☆マギカは、少女たちの過酷な運命は少し後ろに引っ込めて、代わりに表に出てきたのは「お互いを思う気持ち、あるいはお互いの正義のぶつけ合い」でした。主要登場人物は8人なのですが、8人でやってるガンダムと言っても差し支えないかもしれません。前作「[新編]叛逆の物語」でも若干その兆候はありましたが、今作は完全に作品の軸が入れ替わりましたね。

脚本にしても一応「虚淵玄」ということになっていますが、ご本人曰く、物語を作ったというより、すでにあるイヌカレー作の材料を並べ替えたとのことで、実質イヌカレー脚本と言っても過言ではありません。「脚本は鎧武を終えた直後、東離劍遊紀にとりかかる直前に脱稿してたので、思えばまだ私が自力で可愛い女の子の台詞を書けていた頃の最後の本になります。」との発言もありました。

そこで ClariS の話になるわけですが、あの当時中学生の ClariS の切ない声色は、魔法少女が背負わされた過酷な運命の象徴だったわけですよ。ClariS はもう大人の声色になってしまったし、まどか☆マギカの方も「切なさ」を必要としていない。結果として、ClariS が起用されないのはもう必然だなと思いました。あの歌声は「まどか☆マギカ 第1フェーズ」を象徴する歌声として凍結するつもりなのでしょう。

そしておそらく第2フェーズは、脚本「虚淵玄」ではない「まどか☆マギカ」になるのではないかと思います。その境目を見たな、という気持ちになりました。

メインアーティスト:ClariS
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