断線し、自分で行った修理が残念な出来だったShure E4cに変わって、別のヘッドホンを物色。E4cの世代のShureはケーブルを耳に回す「Shureがけ」が必須ではなかったのだけれど、現行のShureはShureがけ必須のようなので、汗で濡れたケーブルの感触が嫌いな私としては、今回はShureはまず選択肢から外さざるを得なかった。国内モデル、輸入品、いろいろレビューを読んだりして検討した結果…
Etymotic Research(エティモティックリサーチ)社のhf5にした。
シングルBA方式の、同社で言えばミッドレンジ機。ヒット作となったER-4SとER6の中間にあたる。
成田のサウンドハウスで買った並行輸入品なので、国内正規流通品とはパッケージが違うみたい。
本体。色はレッド系、ブルー系、ブラック系の3色展開だけど、ブルー系を選択。
3段キノコがEtymotic Research(ER)の特徴。
暗い夜道で装着しようとするとLとRの区別が付かないというのはガチ。でも美しい塗装。
付属品。ケーブルクリップがタッチノイズの軽減に役立つので個人的には嬉しい。右の袋に入ってるのは、耳垢防止用フィルターと交換用治具。耳垢防止用フィルターは消耗品で、これを定期的に交換しなければならないと言うのがER社イヤホンを躊躇する理由の1つだったんだけど、ググってみると気にしていない(=交換していない?)人が多そうなので、深く考えないことにした。
ポーチ。柔らかく、上半分はベルベット調。
早速試聴。
聞き始めの数時間は本当にダメな音で、音が籠もっちゃって、低音ボワボワで、地雷を踏んでしまったかとと思った。ちょうどそのタイミングで櫃まぶしを食べたので、サイカ先生には「hf5、ダメっすよ」と全力でdisった感想を伝えてしまったのだが、その後大音量で数時間エージングしたところ、劇的に改善。低音が締まり、高音も落ち着いてきた。さらに三段キノコの代わりにウレタンフォーム(灰色のスポンジのようなもの)イヤーピースに交換したところ、高域の伸びが大幅に改善。同時に解像感がグッと良くなった。従ってウナギを頬ばりながらサイカ先生に申し上げたhf5をdisった感想を取り下げさせて頂きます。hf5イイネ!
元々三段キノコは奥に入りすぎて耳が痛くなっていたのだけれど、ウレタンフォームにして、かえって耳の奥まで入らなくなったはずなのに、高域が大幅改善するというのはなんか意外。奥行きではなく角度とかの問題でしょうか。
三段キノコとウレタンフォーム以外のイヤーピースは、自分の耳ではこれといって音質的に特筆すべきものはなかったです。
なお手元にShureの黄色いウレタンフォームイヤーピースが余っているのでそれも試してみたのだが、ちょっとhf5への装着がきつい上に、なんか詰まり気味でアレ?というような音。これは有効利用できなさそう。残念。
とにかく数週間使った印象では、E4cのシルキーな高域、輪郭の細い音像には敵わないものの、実売価格が1/3であることを考えるとコストパフォーマンスは高い。少なくとも1/3の音ではなく、E4cを100点とするならば、80~85点は出ているように思う。「イヤホン探しの終着点」とは言わないけど、でも「この価格帯であれば」と言う縛りを付ければ、ベストバイに近い音は出ている。
ウオークマン付属のノイキャン機能つきイヤホンをメインに使っており、あくまでサブという位置づけであれば、個人的にはこれ以上は必要ない感じ。さすがにE4cは価格だけのことはあったけど、今の自分にはあそこまでは要らない。
ところでカナル型であればノイキャンイヤホンは要らないのではないか?という意見があるが、消える音が全然違うので、比較できるのであれば一度両方試してみた方がいいと思う。
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