VHSビデオテープを処分する。デジタル化をして

VHSのビデオテープを処分すべく、I-O DATA社のGV-USB2を使ってデジタル化を行いました。対象本数は18本です。

 

これがGV-USB2の本体。こんな三千円ほどの変換ケーブルみたいなのでデジタルへのビデオキャプチャができるとか、昔は考えられなかったですね。GV-USB2の入力端子はメス端子なので、そのままビデオデッキの背面には繋げませんので注意が必要です。

この処理でパソコンが占有されてしまうのは結構困りますが、幸いBoot CampでWindowsマシン化したMacBook Pro Late 2013がありますので、それを取り込み専用機にして、ガンガン取り込みます。要注意なのはビデオデッキの上にパソコンを直接乗せないようにすることで、ビデオデッキはビデオテープから微弱な高周波を拾って映像にしているので、そこに近接してパソコンのような高周波ノイズを盛大に出す装置を置かない方が良いです。

GV-USB2の付属ソフト「Light Caputure」はビデオ信号がなくなるとキャプチャが自動停止する仕様のようで、寝る前や出勤前に仕掛けて…を繰り返せばさほど手間ではありません。要注意なのはテープの途中に無信号区間がある場合ですね。そこでキャプチャが止まってしまい自動再開されないので(一応、ビデオ信号に連動して録画が開始されるような設定オプションはあったのですが、うまく作動せず)、そこだけ注意が必要です。想定される映像の長さに対して生成された映像の長さが妥当かは常に確認します。

また、18本中の2本はGV-USB2付属のPower ProducerでDVD-Rにダイレクトレコーディングしました。別の2本は取り込まずにそのまま捨てても良い感じのテープだったので、残り14本を Light Capture で取り込みました。結果、総勢14本で115GBほどのMPGファイル(MPEG2ファイル)が生成されました。

ただビデオテープゆえ不要映像が多いので、カットして実質保管容量を減らしたいところ。そこでM1 Macでサクサク編集…と言いたいところですが、Final Cut Pro(FCP)もiMovieもこのMPGファイルを認識してくれません。仕方がないのでCompressorでFCPが認識しそうな別の形式に変換を試みましたが、音声が消えてしまいました。Compressorで音声が消えた動画ファイルに、QuickTime Playerで音声だけ取り出したファイルをFCPで結合すればできるようなのですが、14本もやるのが面倒です。ネットで探したところ「Muxed MPEGファイルはApple系動画アプリで食わない」という話を見かけて「まじかよ」と狼狽したのですが、よくよく考えたらMUX(音声と映像がマルチプレックス)ではないMPEGファイルなんて存在しないだろ、と思いました。

 

困っていたところ、動画編集の師匠から「Adobe Media Encoderを試しなされ」との啓示があり、試したところうまくいきました。ここでNTSC DV形式に変換したのですが、後で考えればApple ProRes 4:2:2にすれば良かったですね。容量の大きさに日和ってしまったのですが、結局FCPに取り込んだ段階でApple ProResにレンダリングされるので、むしろ作業ファイルのトータル容量ではApple ProRes 4:2:2の方が結局は小容量で済んだのかもしれません。なお私はAdobeサブスクはフォトプランしか契約していないので、Adobe Media Encoderは試用期間中にパッと処理しました。Adobe Media Encoderは優秀だなぁ。これだけ欲しいけどAdobe CC契約しないといけないんだよなぁ。

なおDaVinci Resolveも試したのですが、FCP同様に、MPEG2ファイルを直接食ってはくれませんでした。MPEG2ってライセンス問題が面倒(国別に違う)なので、敬遠されるのもわかります。権益を守って結局この扱いですよ。閑話休題。

NTSC DV形式にしたところ115GBほどのMPGファイルが460GBほどになってしまいまいましたが、これでFCPで不要部分をカットしてMP4に再圧縮して保管とします。整理後はわずか15GBほどになりました。まぁMP4にしておけば私が生きているうちくらいは再生できるでしょう。

ビデオテープ14本にかなりあらゆる思い出映像が入っている気がしたのですが、ノンリニア編集してコンテンツごとに整理するとたいした分量ではなかったですね。ビデオテープ自体の個人のコンテンツ保有の感覚なんてこんなものか、と思いました。オーディオカセットテープだって1本に10曲くらいしか入りませんでしたしね。

ビデオテープ14本分の不要部分カットとMP4へのレンダリングは半日ほどで終わってしまいましたが、これはM1 MacのAirとProの差を感じる部分でしたね。MacBook Air M1だとエンコードで負荷がかかっているのにCPUモニタの棒グラフの右4本(Pコア=高性能コア)がストンと負荷が落ちて、代わりにグラフの左4本(Eコア=高効率コア)が伸びる場合があり、本体を触ってみると案の定かなり熱々でした。こういうときにMacBook Pro M1だと放熱ファンが回ってPコアだけで処理しきれるんでしょうね。

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