EOS R3をはじめ、R6m2、R7、R8、R10、R50に搭載されている「マルチアクセサリーシュー」。高機能化のための多点接点は時流の流れだとしても、防水機構の互換性を断ってしまったのは思い切りが良すぎる部分。防水機構は比較的上位の機器に搭載されているフィーチャーだけに、上位機器のユーザー（キヤノンにとっての優良顧客）ほど面倒なことになるわけです。何の罰ゲームですか。
具体的には現在のフラッグシップストロボEL-1や、過去のフラッグシップ600EX-RTなど、端子防水機構を持つ上位機種のストロボはマルチアクセサリーシューにそのまま付けられません。防水機構を持たない下位機種の270EXやEL-100はそのまま付けられるのに。いやいや、そんなことないでしょ？付くよ普通に？って思うじゃないですか、それで一度試すと「あっこれは」と、端子を壊しそうなイヤな感触があって、もう二度と試したくなくなります。これは防水のために設けたゴムっぽい素材が、マルチアクセサリーシューの角張った形状に干渉してしまうからなんですね。
これを解消するために、AD-E1というアダプターが用意されています。希望小売価格5,380円、ヨドバシで実質約4,400円です。これを買うのか、ストロボ側を買い換えるのかは悩ましい部分です。私の場合、手元に
・600EX-RT（ワイヤレス対応ストロボ）
・ST-R3-RT（ワイヤレストランスミッター）
・270EX（ワイヤレス非対応ストロボ）
があって、上２つが防水、すなわちマルチアクセサリーシュー非対応モデルです。子供たちも大きくなって集合写真を撮ることも少なくなったので、600EX-RTはクリップオンで使うこともあまりありません。また、600EX-RTは売却しても二束三文で、マルチアクセサリーシュー対応のEL-5への買い換えの足しにもなりません。一方でトランスミッターのST-R3-RTは、マルチアクセサリーシュー対応のトランスミッターAD-E1が大幅に単純化された（操作インターフェースをカメラ側に組み込み、電源もカメラ側から供給される）ことで、ST-R3-RTを売却した金額でST-E10が買えてしまいます。ST-E10でも、600EX-RTは電波でコントロール可能なようです。
となると、アダプターのAD-E1を買うのではなく、トランスミッターのST-R3-RTを売却して新型のST-E10に買い換え、600EX-RTはそのまま所有しST-E10で制御、どうしても必要なら新型のEL-5を追加購入するのがベストな選択肢のような気がしてきました。
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