現時点で、手術の翌日、術後40時間経過後である。同じ手術を受ける他のお子さんの何かの参考になればと思い、ウチの子供(0歳8ヶ月、男児)の事例を紹介しておく。
なお、アデノイドと扁桃の違いはこちら→万有製薬:メルクマニュアル:扁桃とアデノイドの位置
入院した病院は、子供専門、紹介専門の病院で、難病の子供が集中している。ウチの子の場合も当初は近所の耳鼻科に「鼻づまり」ということで診て貰っていたが、3ヶ月通院しても一進一退を繰り返していた。最終的には、妻が夜間に撮影した、寝ている間の呼吸の様子を撮影したホームビデオが決め手となり、前述の子供専門の病院への紹介状の発行に至った。
その子供専門の病院では1回の診察で「アデノイド切りましょう」という診断がされ、まぁやはりそうかと思った。妻は0歳児にメスが入れられることがそれなりにショックだったようだが。
だいたい、ウチの子は生まれたときから明らかに呼吸音が大きかったし、うつぶせでしか寝られなかったし、耳鼻科に3ヶ月も通院しても改善しないと言うことは、鼻または喉に何らかの形成異常があるに違いないと確信していた。麻酔科医から「全身麻酔による後遺症が、500人に1人は残ります」という説明があったが、ここでメスを入れなければ、正常な成長はあり得ないだろうとも考えていたので、手術をあっさりと承諾した。
その後の日程は以下の通り。
12/22(金):入院手続き後すぐ外出手続き。自宅に帰る。
12/23(土):自宅で過ごす。
12/24(日):夜、病院に戻る。
12/25(月):朝7:50より手術開始。8:50には終わる。術後は終日ブドウ糖と出血止め、抗生物質を点滴される。
12/26(火):朝 退院。年末年始に重なることもあり、次回の診察は年明けに設定される。
金曜日に入院手続きをしたのは、日曜日に入院手続きができない病院の都合。実質2泊。なお病院職員の説明によると手術翌日に退院するのは最短コースで、何らかの異常が見受けられた場合、それが正常化するまで数日間の入院はあり得るらしい。
ウチの子の場合、アデノイド肥大が0歳児にしてはありえないほど大きかったらしく、手術もこの年齢ではあまりないという。いくつかのWebサイトによると、年齢が低いほど術後の痛みは小さく、乳児ではほとんど感じないようだ。確かに、ウチの子は術後麻酔が切れたと思われる時間から2時間ほどは何らかの違和感に悶えていたようだが、その後は何ら痛そうな素振りを見せない。
切除した部位を見せて貰ったが、大きめの梅干しから種を抜いたようなものがホルマリン漬けにされていた。本当はもっと大きかったらしいが、「形が残ったのがこれだけ」とのこと。他は砕けてしまったとのこと。
切除は電気メスで行ったそうで、出血量は少なく、その場で「かさぶた」が形成されるという。ただし「かさぶた」と言っても皮膚を怪我したときにできるようなものではなく、ドロッとしたはがれやすいものらしい。
そこで術後に気をつけなければいけないのが、(1)口で吸う行為をさせないこと(再出血しやすい) (2)固いものを食べさせないこと (3)鼻血が出そうなこと(熱いお風呂や強い運動など)はしないことことだという。この点に気をつけて3週間は様子を見て欲しいということだが、他のWebサイトの事例を見ると、3週間と言うことはなく、せいぜい1週間~10日程度で傷口がふさがるようだ。
なお、費用は自治体の補助が大きく、個人負担は食事代だけの520円だった。
術後の息子の寝姿を見ると、見るからにラクになっている。生まれてからずっと「ふがが」「ぶひ」などの音を立てて寝ていた息子が、こんなに静かなのは驚きである。
写真は手術の翌々日。そっちは行き止まりだから…。
コメント
うちの娘一才5ヶ月になるんですが今耳鼻科に通ってます。アデノイド肥大と言われ薬物療法を2ヶ月してる真っ只中ですが薬が効いてる気配がなくイビキも凄いです。
やはり手術した方がいいですかね…
息子さん食事の食べ具合はどうでした?
娘は少し苦しそうに飲み込む感じで量も少ししかたべません。
ウチの場合も薬は効きませんでした。
食べ物を飲み込む感じですが、苦しそうと言うよりは、
異常な頻度で「むせて」いました。
量は確かに、同年代と比べると7割くらいしか食べないような気がします。
(これは今でもそうです。)
一番影響が大きいのは、たぶん眠りが浅いことが原因だと思うのですが、
全体的な発育が遅れてしまったことですね。
参考になれば。お大事にどうぞ。
はじめまして。
0歳8ヶ月の次女(と3歳1ヶ月の長女)を持つりんごと申します。
次女について体重増加不良、いびき、無呼吸があるため、先週検査入院をしてきました。
結果、鼻の気管支鏡検査→アデノイド肥大、夜間モニター検査→無呼吸症候群と診断され、切除術を受けるかどうか検討している段階です。
不安で色々調べてるうちにこちらのブログ記事にたどり着きました。
クマデジさんのお子さんがかかってらっしゃった病院では、手術することが即決されたのですね。次女は神奈川県立こども医療センターで診てもらってるのですが、現時点では手術を適応するか先生も判断しかねてる印象です。
そこで、よろしければいくつか質問させていただけないでしょうか。
①手術を受けられてから10年近く経ってらっしゃるようですが、術後の経過はいかがでしたか?問題はなかったですか?
②手術を受けた方がいいか、受けた方がいいなら時期はいつがいいか、について東京にある成育医療センターにてセカンドオピニオンを受けようか悩んでいるのですが、手術を即決されたクマデジさんとしては、セカンドオピニオンを受ける必要はないとお考えでしょうか?(もちろん親の私達が決めることではありますが)
③差し支えなければ、お子さんが手術を受けられた病院を教えていただけないでしょうか。
以上、長文申し訳ございませんが、不安を少しでも拭いたい一心でコメント書かせていただきました。
お忙しいとは思いますが、お返事いただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。
りんご様
コメント拝読しました。さぞかしご不安なことかと思います。
頂きましたご質問に対して以下回答させて頂きます。
①10年後の経過ですが、やっぱり普通の子より、いびきが大きいなぁ…という気はしています。あと普段の呼吸音も少し大きい気がします。体は同じ年齢の中では少し小さめですが、さすが男児なので食欲がすごく、大人と同じくらい食べます。なかなか背が伸びませんが、どこかでググッと一気に大きくなるのではないかと思っているので、さほど気にしていません。
5~6歳くらいまでは大きいものが飲み込めずに食事に苦労していた記憶はあります。10歳になった今でも食べるのは遅いです。タコの刺身とか苦手なようです(食べますけど)。
アデノイドに限らず、呼吸系が狭い症状って手術しても10年くらいで元に戻ってしまうような気がしています。手術したときの先生にも「将来、元に戻る可能性は高い」と言われました。
②③私は「近所の小児科医」からまさにその「神奈川県立こども医療センター」に紹介状を出してもらったので、「神奈川県立こども医療センター」がセカンドオピニオンだと解釈していました。(近所の小児科医がファーストオピニオンという解釈で。)
手術が即決だったので、ウチの子は相当ひどかったんだと思います。
また何かご質問がありましたらコメント欄 または twitter等でお尋ねください。
お嬢さんにとって良い治療法が見つかり、りんご様の不安が解消されますことをお祈りします。
クマデジタル様、さっそくのお返事ありがとうございました。
とても助かります&参考になりました。
同じ病院だったんですね!
アクセスがちょっと悪いですが、改装されたようでとてもきれいで広々した病院ですね。
さっそくで申し訳ないのですが、追加で質問させていただけますでしょうか。
④お子さんが手術を受けられた当時、こども医療センターでの0歳児のアデノイド切除術の症例数などはお聞きになりましたか?数字でなくてもいいので、相当珍しかった、少ないが多少はいた、などもしご記憶あれば教えていただきたいです。
ここから先は愚痴になってしまいます。すみません。
現在、数年前に新設された総合診療科という科で診察を受けているのですが(検査の際は適宜院内の耳鼻科を受診)、主治医の先生が無愛想で私達親への情報提供も必要最小限のためとても苦労しています。
他のスタッフの方達は笑顔で親切ですし、症例数も豊富な大病院かつこども病院という特性上とてもギャップを感じてしまってます。
割り切ってこちらが患者力をつけてがんばるしかないかなと思っています。
(クマデジタルさんに質問させていただいた内容は、次回の診察で先生に聞いてみるつもりですがどれだけ情報を得られるか不安です)
④いや、特に珍しい症状だとか、そういう話はなかったです。ただ躊躇なく手術されたので、珍しくないのだと思います。また、当ブログのこの記事へのアクセスも常に一定量ありますので、そういう意味でも珍しくないのだと思います。
大きな病院では特定の医師の印象が悪いことは間々ある話だと思います。私も(子供ではなく)自分の診察で話が噛み合わない変な医師に当たったことがあります。「担当医を変えてください」と言えればいいのですが、その時は私は病院を変えました。
お返事ありがとうございました!
また、こちらからの御礼が遅くなり申し訳ありません(>_<;) ④そうなのですね。ありがとうございます。 ご自身の通院時、病院を変えられたのですね。 紹介状を書いてもらえない雰囲気だと、転院先で検査もやり直しになったり大変ですよね。 別の記事も拝見したのですが(今発見しました)、「3歳時の知能検査では「将来、養護学校か擁護クラスへの入学を検討要」というレベルと判断された」のですね。 でも、息子さんはその後成長著しかったようでよかったです! 私達親も発達についてはとても心配しています。 (鼻呼吸がしづらいからか、次女は基本的にぼーっとした顔つきが多く、反応も緩慢です。アデノイドなどが分かる前は、そんな様子もかわいいなとのんきな考えでしたが、状況を把握するにつれ手放しでかわいいと言ってる場合ではないなと危惧しています) 再度の質問申し訳ありません。よろしければお手すきの時に教えていただけますでしょうか。 ⑤息子さんは体重の増え方はいかがでしたか? 主治医に、体重が増えないと脳に栄養がいかないと怖いことを言われました。 次女は3ヶ月を過ぎた頃から急に増えが悪くなり、5ヶ月でついに成長曲線を下回って現在に至ります。つい最近、ミルクの量を増やし始めたところ、もしかしたら成長曲線内に戻れるかな?という増え方をしている状況です。
⑤体重の増え方ですが、成長曲線の下限ギリギリでした。今でも小さい方です。ただし、3月生まれなのでその分は差し引く必要があるかなとは思いますが、それでも小さいです。学校の成績は平均にも達していませんが、養護クラスレベルというわけでは全然ありません。そういえば手術前はいつも難しい(むっつりした)顔をしていたのが、手術後は穏やかな顔になったのが印象的でした。
ミルクを増やすのも良いかも知れませんが、成長には睡眠が必要です。呼吸の質が悪いと、睡眠が浅くなるので、成長も妨げられてしまうはずです。日中ぼーっとしてるのも、もしかすると睡眠の質の問題かも知れませんね。
さっそくのお返事ありがとうございました!
体重のこと、了解しました。
1ヶ月後の予定だった再診を2週間早めて来週受診する予定なので、先生にもっと相談してみます。
ご親切に色々とお答えいただき本当にありがとうございました。
また質問など出てきましたら伺わせていただけると嬉しいです。