モンスターペアレントを育ててはならない

へんてこ師匠:「子供が可愛ければ、「真っ直ぐな生き方」を、まず親も大人も学んで欲しいと思う。」

まったくである。先日も新聞等で「運動会が雨天中止。遠方から来た祖父母の旅費を返せ」など、トチ狂った大人の事例が紹介されていた。これは学校現場では「モンスターペアレント」と呼ぶらしいが、川田茂雄氏の著書「ムチャを言う人」を読むと、その問題は学校にはとどまっいないことが解る。

俺も今年の夏、海水浴場の浮き輪を売っている売店に「ゴチャゴチャ言ってねぇで空気入れろォ!」と恫喝している親を見た。空気入れサービスはその店で浮き輪を購入した際の限定サービスなのだが、家から持ってきた巨大なサメの形をした浮き輪の空気を入れろと言うことらしい。売店のおばちゃんは呆れた顔で「今回だけですよ」と言って空気を入れてあげたようだが、そこから離れたビーチパラソルの下でお父さんが空気を入れてくるのを待っている子供は、どう育つのだろうか。

あの親を見たとき、俺は「ああ、あの親は若いときに叱られもせずに育ってしまったんだな」と思った。小さな子供の親…主に20代後半から40代前半が多いと思うが、そのさらに上の団塊の世代以上から見ればまだまだ尻の青いガキだろう。そのガキらを諫(いさ)める口うるさい爺さんが、地域から本当に少なくなったと思う。それは核家族化が原因の1つかも知れないし、そもそも団塊の世代以上すら、「モンスター」の素質を持ちつつあるからかも知れない。

俺も学校の先生と同様、職務上、こうしたモンスターと接することが多い。だから解る。誰かが口うるさく、真っ直ぐな生き方を指導しなければならない。損得の論理、トータルコストを抑える論理でモンスターを処理すると、結果としてモンスターを「育てて」しまう場合がある。俺自身も肝に銘じておくが、モンスターと対峙する職務の方には、モンスターをこれ以上育てないという観点で遂行していただきたいと思う。そして団塊の世代以上の方には、ぜひ地域の口うるさい爺さんになって欲しいと思う。但し、常に品位を持ち、自身がモンスターになってはならない。

コメント

  1. 電車男。 より:

    寧ろデジモンの方を育てましょう。
    当然デジモンの方を育成しましょう。

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