EOS 5D Mark IIレビュー(1)「購入まで」編

EOS 5D MarkIIは高価だと思う。4万円台のEOS Kiss Fでも充分きれいなのに、なぜKiss Fが5台も買えるようなボディが必要なのか。いまAPS-Cのカメラを使っていて、5D Mark IIにダイブしようか悩んでいる方の参考になればと思い、このレビューを書く。

5D Mark IIはセミプロな皆さんがよくお使いなので今さらレビューするのも恥ずかしいのだが…。

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フルサイズセンサーの優位性については割愛するが、カメラの歴史を考慮すれば35mmフルサイズというフォーマットが影響力をもつことは疑いはないだろう。「35mmフィルムカメラと同じ感覚で撮りたい」というニーズは、銀塩の35mmサイズに慣れたユーザを中心に根強い。

しかしそれは今からDSLR(デジタル一眼)に触れるユーザーには関係のない話。そこで過去の歴史にとらわれないAPS-Cや、マイクロフォーサーズなどの規格も出てきてはいる。

それらの存在理由を問われればまず第一に価格、そしてレンズを含めた機材全体の小型化が挙げられるだろう。その一方でぼけ量や画質については我慢させられる面がある。

フルサイズ機が市場に存在する以上、そのフォーマット自体に起因する画質差について目にする機会はどうしても出てきてしまう。オーディオでもクルマでも、比較してしまったとたんいま自分が使っているものの性能の悪さに気がついてしまうことはよくある。

見なければ良かった、聞かなければ良かったとは思うものの、もう知ってしまったら戻れない。APS-Cサイズのカメラと比較してこんなにも美しくボケて、こんなにも高精細。特に解像度については大抵の民生用途では無駄なほど。

しかし今は無駄だと思える解像度でも、将来必要になる時期が来るとは考えられないだろうか。とすれば、今しか撮影できない風景を切り取る時、事情が許す限り最高の画質で残しておくべきではないか。

また高感度特性も特筆ものだった。EOS 50DやNikon D700も高感度特性が優れているのでEOS 5D Mark IIが突出している訳ではないのだが、EOS 40Dからの乗り換え動機としては充分な高感度だった。

早々とEOS 5D Mark IIを購入した先輩方の作例が、私の気持ちを動かした。EOS 5D Mark IIは、私にとってぎりぎり許容できる価格に思えてきたのだ。

高価なフルサイズ機を購入するにあたって心配なことの1つは、今後同等の性能の機種が安く出てくる可能性があることだろう。

しかし、40D/50Dが下位機種であるKissシリーズと同等のCMOSセンサーを搭載してもれっきとした性能差が存在するように、今後5D MarkIIの下位モデルとなるフルサイズセンサーの廉価版が仮に出てきたとしても、ここ数年のうちではすべての性能が5D MarkIIを上回ることはできないはずだ。

もし同等以上の性能の廉価版が出てくるとしても、それはまだまだ先の話であり、それまでに元を取るくらい使い込めばいい。

2009年1月末のある晩、私はデジカメオンラインWebの「購入する」ボタンをクリックした。

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