アニメフィギュアにおける着物の表現というのは当たり外れが大きく、良作として思いつくところは古くは「空の境界 両儀 式 伽藍の洞 」、「鹿目まどか 舞妓Ver.」シリーズ、最近だと「加藤恵 和服ver.」「霞ヶ丘詩羽 和服ver.」(共にANIPLEX)あたりでしょうか。ああ、あと「WAHOO! アスナ ウンディーネ 京友禅ver.」もアスナ本体はともかく全体的なまとまりは良かったですね。「レム -花魁道中-」(F:NEX)も出来が良さそう。
逆に最近、白無垢ものが乱発されていますが、いずれもプラスチック成形感が強く琴線に触れるものはありません。
星の数ほどあるアニメフィギュアにおいて、かくも難しい課題である着物の表現。一方で、日本人形業界は少子化+不況で喘いでいるわけです。今まで何故そこを結びつけなかった!というようなフィギュアが登場します。
あの老舗人形店「吉徳」がハンドメイドで着付けをするという、Re:ゼロのレムです。子供の頃、夕方5時台のアニメの時間に「よしとくぅー」とCMが流れると「人形はいい!ガンダムを映せガンダムを!」と思っていた、あの吉徳です。
→「吉徳×F:NEX Re:ゼロから始める異世界生活 レム -日本人形- 1/4スケールフィギュア」
この手があったか!という驚きがありますが、お値段も超日本人形級。一桁間違えたかと思いましたが税込14.7万円です。もっとも、10万円超えのνガンダム(解体匠機)が瞬殺されたことを思えば、これも顧客からどこまで価値を認めてもらえるかの挑戦になるだろうと思います。ちなみに通常の吉徳の日本人形は一体3〜5万円程度です。
あとはアニメコンテンツがどこまで一般に浸透するかですね。かつてどこの家にも一体はあったであろう日本人形が消えて久しいですが、こういった形で復活するルートもあるのかも知れません。
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千本桜が頭の中で鳴り響きはじめました。和風ビスクドールの道が開けたのでしょうか。