EOS 5D2でも使える、デジタルレンズオプティマイザー(DLO)

EOS 5D3と共に発表されたキヤノンの新技術「デジタルレンズオプティマイザー」。
キヤノンの言葉を借りれば、このような機能だ:

レンズから入った光が、カメラ内のフィルターなどを通過する際に発生する光学的影響。それは、画像のにじみやピントの位置ずれの要因のひとつになっていました。Digital Photo Professionalの新機能、デジタルレンズオプティマイザは、この光学的影響に対し、光の伝達係数を関数化・フィルター化。受光画像に適用することで光学的な影響を補正。それにより、画像中心部だけではなく、特に画像周辺部での解像感や描写力が向上。作品を隅々まで高画質に仕上げます。

この機能はRAWで撮影された写真をDPPで現像処理する際に適用することができる。(今のところsRAW以下のサイズでは適用できない。)しかも嬉しいことに、DPPの無料バージョンアップによって、5D3のみならず5D2でも恩恵にあずかれる。

では早速5D2で撮影した写真で効果を見てみよう。
5D3はどうしたって?
それは、これは今回のエントリーのために5D3が届く5時間前に撮ってきた写真だからです(>_<) でも5D2での効果も意義ありますよね?

DLO_TEST_ALLVIEW

全体写真はこれ。この写真の右肩部のピクセル等倍拡大を以下に掲載する。
レンズはEF 24-105mm f/4L IS USM、絞りは7.0である。

DLO_TEST_JPEG

DLO_TEST_RAW

DLO_TEST_RAW_WITH_DLO

これは凄い。
DLOによって白いパーツのエッジに付いているピンクの色収差がスパッと消えている。
一種の超解像技術のように見えるが、超解像技術との根本的な違いは、レンズやローパスフィルターの伝達特性を処理に利用している点。つまり超解像技術が「見込み」で処理するのに対し、DLOは「こうなるはずだと分かった上で」処理しているのが違い。

ただ、青一面に見える青空まで少しザラ付いているのはどうなんだろう?
DLOの効果の強さは適用時に調節できるので(上の写真の適用率は100%に設定)、そこのさじ加減の問題かも。

それと、この処理は結構時間がかかる。
Core i7/2.8GHzのiMacでも、21Mピクセルの画像1枚ののDLO処理に、プレビューの生成に10秒、本処理に17秒ほどかかった。パッチ処理ができれば良いのだが、今のところそのやり方は見つかっていない。

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コメント

  1. y.harada より:

    DLOを検索中にたどり着きました。

    バッチ処理ですが
    次のようにやれば大量処理できますよ。

    1)1枚の画像にDLOを適用。
    2)DPPのコンテクストメニューで1)の適用画像のレシピをコピー
    3)DPPのメイン画面(サムネールが表示されている)で、DLOを当てたい画像を複数枚選択する。
    4)レシピを選択画像に貼り付ける。

    このレシピというのは、RAWに与える補正コマンドのことなで、一度に同じ露出補正を画像に与えたい時等にも使えます。DLOもこのレシピデータに含まれます。
    すでにご存知の場合はごめんなさい。

  2. sugatyo より:

    DLO 元画像良ければ更に良く 悪い場合はそれなりに 古いRAWを再生して 感動しています 5DⅢ我慢できそうです

  3. Kumadigital より:

    >> y.harada さん

    おお、確かに!できますね! 知らなかったです。
    ありがとうございました。

    >> sugatyo さん

    5D2にも惜しみなく解放したところ、偉いですよね。5D2蘇りますね。

  4. y.harada より:

    上記の方法を紹介しましたが、もっと簡単に出来る方法があるのでそちらを紹介します。

     1)DPPのメイン画面で適用した画像を選択。
     2)ツールパレットを出して、DLOの調整ボタンを押す。
     3)適用量等を決めて保存ボタンを押す。

    選択画像に適用されます。この方法できないかと思っていたのですが、なんか勘違いしていたようです。この方法は、他のコマンドでもできて一括で機械的にコマンドを与える時便利です。
    最初の方法は、これはこれで使う場面があり、1枚を割合念入りにDPPで処理してそれを他の画像にも与えたい時などに使います(私は)。
    ということで、訂正的な感じで再コメントさせて頂きました…

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