ThinkPad X1 Carbon

PC Watch: レノボ、「ThinkPad X1 Carbon」の薄型化/軽量化技術を紹介

今度のX1は14インチということで「なんだ、自分には関係ない」「おいおいXシリーズはいつからTシリーズと統合されたんだよ」と一瞬感じられた方も多いのではないかと思いますが、従来のX1が太額縁の13インチだったことを逆手に利用し、13インチ相当の筐体に14インチを納めてしまったようです。元々狭額縁の13インチノートを作っているライバルメーカーからすれば脱力ものかも知れませんが、今まで太額縁の13インチを延々と売っていた捨て身の戦略(違 と考えれば…。

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(画像は公式サイトより)

「人工衛星や鮎釣り竿と同程度の500GPa以上のもの」と述べられてますが、この数字(ヤング率)は単純に高いほどいいというものではなく、高いほど柔らかく 硬くなるものです。また、あくまで数字は「縦弾性率」であり、カーボンは繊維に垂直となる方向についてはとても脆いもの。そこで「上層に縦配置、下層に横配置」することで強度を確保しているようです。

薄型筐体に収めた冷却機構はとてもスリムなため「埃がたまると冷却能力も悪くなる」ことがあるそう。そこで「フィンの部分にアースでグラウンドを取り、静電気を放電させ埃の付着を防止する」仕組みを実装したそうですが、ACアダプタ駆動、または、バッテリー駆動で筐体の静電気を逃すことはできないので、一体どういう仕組みで静電気を逃しているのかがよく解りません。まさか、現実にはそういう使い方はしないだろうという条件で試験をしたとも思いたくはないですが、この静電気を逃すシステムについては試験条件等を明確にしてもらわないと手放しでは賛同できない部分ではあります。

「キーストローク2mmを維持していたが、それを失わないまま薄くすることに挑戦」した割には「キーストロークは約1.8mm」と10%も短くなっていたりしますが、キーボードバックライトを装備している点は評価できます。

ACアダプタコネクタは薄型化の犠牲で、方向無関係の丸形コネクタではなくなってしまったのがちょっと残念。

価格は Core i5 1.7GHz / 4GB / SSD128GB / 1600×900液晶 で121,905円と、他社比で平均レベル。まだ父兄会等の資料はThinkPad X31のSSD化で凌いでいますが、いよいよ辛くなってきたら今度のX1はいいかも知れません。

ただ、保守派からは「従来のThinkPadからずいぶん変わってしまった。これは自分が知っているThinkPadではない」と言われ、そして改革派からは「今までのThinkPad像に引きずられすぎていてちっとも革新的ではない」と言われてしまうのかも知れません。実に難しい立ち位置になってしまったものだと思います。

コメント

  1. わたる より:

    数字(ヤング率)は高いほどいいというものではなく、高いほど柔らかくなるものです。
    ⇒低いと柔らかくなります。正しい記述をお願いします。

  2. mn より:

    ヤング率は高いほど堅くなります。しかし、脆性はまた別の視点が必要です。

  3. Kumadigital より:

    ご指摘ありがとうございます。修正しました。

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