CP+2014 番外編 Foveon Quattroが4:1:1で成立する理由を推測

Foveon Quattroセンサーが4:1:1でも成立する理由ですが、
山木社長のプレゼンを見て、おぼろげながら分かってきた気がします。

今までのFoveonセンサーが B / G / R が 4:4:4 という定義だったのに対して、

今度のFoveonセンサーは、B(Y) / Cg / Cr …いわゆる色差センサーということなのではないでしょうか。いや、今までも分光特性からすれば、色差演算せざるを得なかったと思いますが…

sigma_spectram_foveon
@danbo氏公開の山木社長のプレゼン動画より

その証拠に、今回は「B / G / R層」と言わずに、「Top / Middle / Bottom Layer」と言っています。

この特性で「Top Layer を Y(輝度)としても使う」と腹を括ったのであれば、

R(x,y) = Top(x,y) + α Bottom(2x,2y)
G(x,y) = Top(x,y) – β Middle(2x,2y) – γ Top(x,y)
B(x,y) = Top(x,y)

深く考えずに式を書いてみたので一例ですけど、たとえば(ほんとうにたとえば、です)上記のような YCbCr → RGB 変換式により、確かに Top Layerの解像度に近い、R/G/B信号が得られます。

ただ、それでもやはり、Middle / BottomがTopと同じ解像度があった場合の方が、画質は上がると思いますが…。

この方式でもモアレが発生しないのは、色を演算する上での「重心」が各色でズレていないためと思われます。ベイヤー配列ですとたとえば「赤や青しか受光していない画素の緑成分」はどうしても演算で求める必要があり、その演算誤差が色モアレとなって見えるわけですが、Foveon Quattroセンサーの場合は「RもGもBも受光していない画素」は存在しないので、色モアレは限りなく少なくなるわけです。

…という考えで、どうでしょうか(笑



会場で配布されていたカタログにはこんな訂正表が。
解像度をどう謳うか、試行錯誤した形跡が窺える…かも知れません。


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コメント

  1. TomOne より:

    今までのFoveonでも、第1層でYを撮り第2・3層で色差を撮っていたのは同じです。
    そして、第2・3層は微弱で、ノイズが多かったらしいです。
    第1層のYで解像度を稼ぎ、第2・3層を大きくする事で色ノイズ減を狙っている物と推測します。

    人間は輝度解像度強く、色解像度には弱いです。
    JPEGでもY:Cr:Cb=4:1:1として、色解像度を落としてますが通常は気づかれません。

  2. Kumadigital より:

    しかしその「通常は気づかれ」ないことを愚直にやることで
    同社が今のポジションを築いたはずなんですけどね…。

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