楽園追放

まったくノーマークだった映画「楽園追放」を観てきました。「釘宮という名字に反応するキミなら観に行くべき(意訳」とBさんに絶賛お勧めされて。ああでもこのキャラクタービジュアルは半月くらい前にTLでよく見かけた気がします。そのビジュアルとタイトルが私の中で紐付いてなかったと言うね。

rakuentsuihou

原作なしの完全オリジナル作品、かつ、13の映画館でのみ公開という限定された披露でありながら、ブルーレイ版の予約は3万枚越え、興行収入は先月29日までで1億円越とかなりのヒットを見せています。やはり、「ガンダム00の水島精二・監督」「まどか☆マギカの虚淵玄・脚本」と来れば関心を惹かれるファンは多いでしょう。

そのブルーレイ版が間髪開けずに12/10に発売されるのでそれを待っても良かったんですが、「まどか☆マギカ 叛逆の物語」の戦闘シーンがBD版+家庭用TVでは劇場の感動が得られなかったので、やはり一度は劇場で見ておくかと。やはり正解で絵作りが大画面向き。特に「追放」されて地球に落下してくる「もの」を、地上にいる追撃部隊から見たシーンの空の高さは、40~50インチ級の家庭用テレビでは再現不可能だと思います。

その名の通りタイトルが最大のネタバレな訳ですが(笑、中盤で主人公(ヒロイン)が「楽園」に戻ったところで終了してしまったらもうこれ以上ないくらい退屈な映画なのですが、その辺が虚淵脚本なんでしょうね、「黒淵」とまでは行かなくとも、ちゃんと「楽園追放」されるオチが待っています。

齋藤将嗣デザインによる主人公アンジェラのエロかわいさはいいのですが、同じ方がデザインしたのでしょうか、主人公の搭乗機がまるで「SD版ターンXガンダムかよ」というようなデザインで…バイク風にまたがって操縦するのは「輪廻のラグランジェ」や「クロスアンジュ」に続いて(しかもお尻が強調されるアングルが必ず入るところまで一緒!)流行というのもあるんでしょうが、もう少しスタイリッシュにならなかったものかと…どうも最近のメカは「演技や感情表現をさせるためのデザイン」になっていない気がします。

話の展開はまったく奇をてらったところはなく、どこかで見たことがあるストーリーの集大成で、安心して見られると思います。しかし裏を返せば、ストーリーの味わい深さを求めると物足りないのも事実。そこは映像の力と音楽とでグイグイ魅せていくスタイルです。

一方でここまでオリジナルでありながら、アンジェラが「いっけぇぇぇぇ!」と叫んだときには思わず苦笑いしてしまいました。ロボットのコクピットで「うぉぉぉぉぉ!」とか「いっけぇぇぇぇ!」ってもう食傷気味ではありませんか…?

全編CGなのも見所の1つで、最近始まったNHKの「山賊の娘ローニャ」の全編CGが「現代の技術水準でもこの程度か…」とやや残念な感じだったので警戒していたんですが、この「楽園追放」のCGは見事でした。もう少しキャラの止め時間が長いと普通のセルアニメと見分けが付かないんじゃないかと思いますが、そこはあえてCGらしく動かしたとのこと。終盤のアンジェラの崩れた顔とか、ちゃんとCGなんですよね。凄いなぁ。

なかなか良質なエンタメ作品で気に入ったので、たぶんブルーレイ版も買うと思います。
しかしアムロ君がナンパ師で登場とはねぇ…。

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