鹿島 OPSODIS 1

大手ゼネコン「鹿島」がスピーカーを作ったと聞き、どんなものなのだろうと調べてみました。実はその技術は惜しげもなくPDFファイルで公開されています

 

近年、BOSEの「ダイレクト/リフレクティング理論」に端を発する「アクティブに間接音を出すスピーカー」が流行っており、メジャーなところでは各社TV用のサウンドバーにその手のものが多いですが、この OPSODIS 1 もその一種のようです。

左右に間接音を出すためのスピーカーが搭載されており、音圧は半分に、位相は 90° 回してあるのだそうです。ただ、位相で何かするにしてもたとえば 1kHz の波長は 34cm、10KHz の波長は 3.4cm ですから、設計意図通りの効果を出すことはリスニングポイントも壁の配置も様々である一般家庭で使う限り難しいはず。つまりいかに様々な環境でもそれっぽい効果を出せるかが設計の腕の見せ所になっているように思います。

まぁどこにどれだけのユニットを配置して、どの音圧でどれだけ位相を回して出すかは無限の組み合わせがあるので、この手の製品がネタ切れになったり、決定版が出ることはないでしょう。

自分も OPSODIS 1 そのものは聴いていませんが 類似のシステムをいろいろ聴いた限りでは、意図的に位相が細工された音を長時間聴かされると疲れるということと、小径のユニットは幾つ並べても大径のユニットの代用にはならないということです。うちのテレビに繋がってるヤマハ YAS-209 もサウンドモードによっては位相をぐわんぐわん回しますが、常にそのモードにしてると疲れますもんね。

立体音響システムというのはカレールーに例えれば「X-BRIEND」や「こくまろ」的なもので、たまには美味しいし目新しいけど、最終的には「バーモントカレー」的な立ち位置の 2ch システムに帰ってくるような気がします。そんな風に考えるのも、私は最近「DALIの小型ブックシェルフでシステム組んで置ける場所が欲しいなぁ」と思ってるからかもしれませんが。

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