プレリュードが618万円で発売されました。
そしてしれっと、シビックType R も 499万円から、プレリュードと同じ618万円に値上げされています。
プラットフォームが同じとはいえ、原価が同じことはあり得ませんから、原価から導き出した価格ではなく、提供する価値によって決められた価格なのでしょう。
一番印象深いプレリュードは人によって違うでしょうが、90年代前半のこの型が一番華やかだったように思います。バブル期の設計ですからね。
この頃のプレリュードの価格は約200万円でした。当時これを買うような若者の年収の50%くらいだったでしょうね。
当時と比較すると今度のプレリュードは価格が3倍になっていますが、どう捉えたら良いでしょうか。まず言えるのは車の長寿命化だと思います。ざっくり言ってここ30年で車の寿命は2倍になってると思います。2倍長持ちするなら、価格が2倍でも仕方がないか、という考えです。2倍まではこれで説明ができます。
ではそれが3倍になるのはどう考えたらいいか。それは装備でしょうね。当時と比べたら付いてる装備の次元が違う。そう考えれば3倍になっていても仕方ないか、という考えもできます。
別の切り口から考えると、当時プレリュードの顧客だった若者の2~3%は、いま年収1,200万円くらいはあるでしょう。年収1,200万円であれば618万円は年収の約50%。当時と変わらないという訳です。CMを見ると回顧的になっているので、若かった頃にプレリュードに接した/憧れていた人がターゲットなんでしょうね。
私が就職して最初に買ったシビック:
フェリオのVTi、これは goo-net に掲載されていたもので私の個体ではないのですが、色とドアバイザー付きとサンルーフ付きは同じです。ホイールとテールランプは違いますが、懐かしいです。これMTだと確か137万円だったんですよね。ATだと150万円くらい。今シビックのATガソリン車が350万円ですから、2.3倍。前出のプレリュードと同じ理屈が通るはずですが、そう考えると良心的に見えてきてしまいます。
確か毎月3.7万円 x 36回 + ボーナス10万円 x 6回みたいな支払いで買った記憶があるんですが、いま車のローンって7年払い(84回払い)とか車種によっては10年払い(120回)とか普通にあるみたいですね。車の長寿命化がそうさせたんだと思いますが、プレリュードを同じノリで買うとしたら、頭金170万円用意して、毎月3.5万円×7年払い+ボーナス10万円×14回みたいなイメージですかね。価格に対してちょっと貧乏くさい計算かもしれません。
にしても、スープラが500万円を超えたとき、レジェンドが500万円を超えたとき、それぞれ試乗するのに緊張した記憶がありますが、いま500万円越えの車は普通にありますからね…。
そういえば90年代前半のプレリュードと同時期に、同じような顔の4ドアハードトップ、「アスコット・イノーバ」がありましたね。まるでプレリュード・セダンのような雰囲気で、エンジンもプレリュードの2.2L DOHC に対して 2.3L DOHC と若干トルクを厚めにした低回転型でそれが車の立ち位置を物語っていると思いますが、いかんせん地味でした。
そんな訳でプレリュードのCMが微妙に懐古趣味だったので昔のことを色々思い出しました、という話でした。
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