コンパクトデジカメで努力するならいっそEOS Kiss X2を

コンパクトデジカメに対するEOS Kiss X2の良さというのは、「チャンスに強い」という点に尽きる。コンパクトデジカメでは間に合わないタイミング、間に合わない速さ、ブレてしまうような撮影環境、届かない距離。EOS Kiss X2はコンパクトデジカメではモノにできなかった1枚をモノにする性能がある。

一方、上位モデルとEOS Kissの違いを一言で言うと、これもやはり「チャンスへの強さ」となる。進化の速いデジカメでは個々の要素技術では上下逆転している場合もあるが、概ね上位モデルの方がタフで、高速で、精度が高い。

しかし、これから初めてデジタル一眼レフを使おうというユーザーにとっては、EOS Kiss X2ですら自在に操るには練習が必要だろう。逆に言えば、努力した分だけ「思い通りの写真」という形で結果が出るのが一眼レフである。

逆の場合もある。いまコンパクトデジカメを使って、どうも思い通りの写真が撮れないという場合、もしかしたらカメラの性能がユーザーの意志について行けていないのかも知れない。

カメラに限らず他の道具でもそうなのだが、意外とプロっぽい道具の方が初心者に優しかったりする。性能の限られたコンパクトデジカメの性能を引き出すには、それはそれでカメラの知識や撮影環境を整えるなどの努力が必要だからだ。

俺自身、コンパクトデジカメを使うこともあるが、スナップショット程度ならお手軽でいいのだが、コンパクト機で思い通りに撮影するには本当に手間がかかると感じる。

コンパクトデジカメの性能を引き出すのに四苦八苦しているのなら、サクッとKiss X2に移行してより高次元な努力をした方がいいと思う。もちろん今持っているコンパクトデジカメの性能をの限界を引き出すのも面白いが、自分がしたいのはカメラの性能を引き出すことか、思い通りのイメージを残すことか、どちらなのかを考えた方がいい。

ところで今回のKiss X2で素直にいいなと思うのは、外観。やはり道具なので見た目に愛せる外観がいい。今回グリップ部のシボを上位モデルと同等にしてきたことで、前モデルより質感がかなり向上している。恐らくエンジニアリングプラスチック製で上位モデル(EOS 40D)のようなマグネシウムボディではないが、そのぶん4割ほど軽量になると言うメリットもある。

背面液晶のサイズももはや限界に近いほど大きくなっている。これ以上大きくするならファインダーの下の接眼センサーをどこかに移動するか、ボディの形状そのものを変えなければならないと思う。

記録メディアが価格下落が著しいSDカードになったのも朗報。個人的にはコンパクトフラッシュ(CF)の速さは評価するが、CFの端子数の多さは故障の元になりやすいと思う。その点SDカードは端子数が少ないし、構造上もピン曲がりなどがおきにくいので安心だ。

性能は…もう前モデルでも充分だったので、ぶっちゃけ評価するに値しない。いい意味で。キヤノンの伝統でバッテリーの持ちも相変わらずいい。日帰り撮影ならスペアバッテリーの必要性は感じないだろう。

そういえば、実は上位モデルのEOS 40Dがボディが実売10万円前後とかなりこなれてきており、悩ましい。フィルム式EOSからの乗り換えからなら40Dや5Dをお勧めするが、コンパクトデジカメからのステップアップにはKiss X2をお勧めする。たぶんコンパクトデジカメからの乗り換えだと、一眼レフ式の持つ自由度の高さ、懐の深さに驚くと思う。

だからまずKiss X2で練習して、いい写真をいっぱい撮れば、やがて自分に必要な「次の性能」が見えてくるはず。

それが「画質」であればEOS 5Dクラス(間もなく後継が出そうだけど)にジャンプアップすればいいし、それが「速度」であれば40Dに乗り換えればいいと思う。もしかするとKiss X2の高性能ゆえ、もう「Kiss X2でお腹いっぱい」というユーザも多いかも知れない。

以上のような説明で、最近同僚ほか2名を、デジタル一眼レフの世界に「ようこそ」することに成功した(笑

左はレンズ付き、右はレンズ別売 ↓

  

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