トリルミナスを40~50型液晶に?

ソニーがBRAVIAの年末商戦モデルの40~50型クラスに、トリルミナス搭載のラインナップ加えるのではないかという噂がある。現在トリルミナス搭載のBRAVIAは70V型のみで、価格は400万円もする。40~50型にダウンサイズしたところでもプレミアム価格は必至だろう。

トリルミナスは液晶のバックライトに通常の白色蛍光灯ではなく、赤・緑・青(RGB)に発光するLEDを使用することで通常の液晶では得られない色を表示することができる。ぶっちゃけ、トリルミナス液晶があれば「有機EL要らねぇんじゃね?」と思えるほどである。(勿論並べて比較すれば有機ELの方が自然なのだが。)

しかしここからが面白いのだが、フルHDのパネルというのは約207万画素ある。このすべての画素に対して1対1でLEDを配列するとLEDも207万個必要になるのだが、実装密度やコストの面からもそんなのは実用的ではない。

ではいくつLEDを並べるのか。ソニーは基本的に非公開としているようだが、クオリア005のときは一説には「400個」という話が出ていた。まぁ400個程度なら現実的だろう。

フルHDパネルのバックライトに400個のLEDを使うのであれば、1個のLEDで5184画素(72×72画素)程度の面倒を見ることになる。すなわち、72×72画素単位でしかLEDによる色づけができないはずである。

この72×72画素領域にたとえば白・赤・緑(赤の補色)が混在する模様を表示する場合、バックライトLEDは何色に点灯させればよいのだろうか。少なくとも72×72画素に赤一面を表示する場合と同じ色にはLEDを点灯できないことは想像ができる。

すなわち、白や緑が隣接する赤と、赤一面の赤では表現が変わってきても原理上不思議ではないのだが、人間の目は色信号に鈍感なせいか、トリルミナス液晶にそんな違和感は感じない。

たぶん、トリルミナスのLED制御はキッチリ「赤」などに発光するのではなく、「ほんのりピンク」程度の発光で抑えているのではないかと推察するが、いやー俺の目だまされてるな、と思う瞬間である。

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