ムスメが親を越えた日

ichirinsya

7歳の誕生日に、ムスメの要望で一輪車を買った。

一輪車には金属スポークの高級タイプと、樹脂スポークの廉価版があるのだが、ムスメがどのくらい一輪車に本気か測りかねていたので、すぐ飽きた場合のダメージを最小限にするために安価な樹脂スポークタイプを買った。サイズは16インチ。

公道を走ってはならない、とか説明書に書いてある割にペダルに反射板が付いているのは、自転車のパーツを流用しているからだろう。夜間こんなのが公道走っていたらホラーだ。

閑話休題。

小学校で少し習っているようで、フェンスにつかまって往復するくらいはすでにできるようだ。ムスメが初めて、父にも母にもできないことをやって見せた瞬間だ。

実は私もムスメのを借りて少しやってみたのだが――もちろん現時点でもムスメの方が遙かに上手だが――これは車輪にペダルが強固に固定されているのが一輪で立っていられるカギなのだと思った。あーなるほど、こういう力が作用してるのか…というのは、見るとやるとではエラい違いで、新鮮な体験だった。

もちろん100kgがいつまでも乗ってると壊れそうなので、すぐムスメに返したが。

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