HDR-CX12からの買い換え。世代的には1つ飛び(間にCX500V/520Vがある)で、CX12からの差分もそれなりに広がってきたので買い換えを決意した。
CX550Vの特徴の1つは、広角化されたレンズと、民生用としては最高水準の手ブレ補正。レンズがCX12で採用されていた「バリオゾナー T*」ではなくなってしまったのはミーハーとしては(笑)惜しいところだが、CMOSからして裏面照射になっていたり色々ガラリと変わってしまっているので、「以前はカール・ツアイスだった」ことの優位性は感じられないだろう。
広角側は29.8mmを謳うが、本機の売りである「アクティブ手ブレ補正」と併用するともう少し狭くなる。測定していないが、見た感じ32mm~33mmくらいだろうか。それでもCX12が40mmだったのでずいぶん広々とした感じはある。大画面向きだ。
狭い部屋での撮影でも、CX12では顔しか入らなかったようなケースでも、CX550Vなら胸まで入る。膝くらいで切れていたものが、全身が映るようになる。それくらいの変化である。
試しにCX12と並べて風景を撮影したので、以下に掲載する。
いずれも撮影後にiMovieに取り込み、字幕を付けて書き出しを行い、静止画化したものである。
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広々感がなかなか素敵なことになっている。
本機の光学ズームは10倍でテレ側は298mm相当だが、アクティブ手ブレ補正をONにすると、テレ側にズームするほどデジタルズームも併用され、テレ端では1.4倍、すなわち417mm相当となる。CX12は光学12倍で480mmまで行くのだが、たとえ417mmでも運動会やステージ撮影で明らかに望遠が足りないということはさほど感じないだろう。
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なお、テレ側にズームするほどデジタルズームが併用されるのはおそらく副次的な効果で、真の目的はアクティブ手ブレ補正の補正領域を稼ぐために仕方なくCMOSの映像切り出し範囲を狭めているためと推察される。
絵作りの方向性もちょっと変わっている。白をあくまで白く描くCX12と、環境光を大事にするCX550V。どちらがよいかは好みが分かれると思う。もちろんこれはオートで撮影したときの話であり、マニュアルでWB調整をすれば同じような絵にはできる。ただ、こういったパパ、ママカメラでは、オートでどういった絵が撮れるかは非常に重要な意味を持つ。
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上の画像はCX550V同士で、アクティブ手ブレ補正ON/OFFでのテレ端の画角の違いを比較したもの。
テレ側では輪郭にパープルフリンジが目立つが、CX12の絵を知らなければそんなものかという気もする。
なおこの緑の屋根の建物は、最初に出てきた画像の中央よりやや右側に移っている。14xズームとはこれくらいである。
撮像素子はサイバーショットなどですっかり有名になった「Exmor-R」裏面照射CMOSを採用するが、正直言ってこの技術はまだこなれていない感じがする。高照度では従来型CMOSとの差は(絵作り以外は)感じないが、室内程度の明るさになると、従来型CMOSの方がS/N感、解像感ともに良いように見える。
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あれ?Exmor-Rって暗い場所で強いんじゃなかったの?と思った方、ごもっとも。実はExmor-Rの真価は、もっと暗い場所で発揮される。次の画像。
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CX12ではフォーカスが合わないような低照度でも、しっかりAFが効くのである。
ただCX550Vでは、黒をストンと沈めている。こういった方向の絵作りでよいのであれば、従来型CMOSの機種でももっとS/N感のある絵作りはできたと思う。
しかしこれでCX550Vがダメかというと全くそんなことはなく、それはあくまでこのカメラのひとつの断面に過ぎない。圧倒的な手ブレ補正の効果については、また次のエントリで。
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