ソニーの「リモコン三脚」が世代交代

昨日のエントリでも少し書いたが、ソニーハンディカムの2013年モデルから、またリモコン端子の規格が変わる。すなわちソニーのお家芸の「リモコン付き三脚」も、併せてモデルチェンジすることになる。

マンフロットやベルボンなどのちゃんとした10年は使えるであろうビデオ雲台から見れば、電気的に使えなくなる時期が来るリモコン三脚なんて、チャラチャラしたものに見えると思う。でも子供の晴れ舞台など、リテイクが効かず、かつ、撮りっぱなしで後で編集もしない(笑)用途では、リモコン三脚は有用だ。

VCT-80AV-2013

現在の「A/Vリモート端子」が採用されたのは、2007年の HDR-HC9 の頃だったように記憶している。用意されていたのは高さ別に次の3機種だった。

・VCT-50AV:サイズ小、実売7千円
・VCT-60AV:サイズ中、実売1万円
・VCT-80AV:サイズ大、実売1.6万円

いずれも脚の高さが違うだけで、リモコン部分は同一だった。三脚そのものはベルボンのOEMに見えた。リモコン部分だけを単体化した RM-AV2 という製品もあったが、ズーム速度が可変速ではないという欠点があった。なので、VCT-xxAVシリーズの三脚や雲台に不満がある場合には、リモコン部分だけベルボンに移植するという手もあった。実際、昨日のエントリーの撮影は、このリモコンを移植したベルボン雲台+GITZOの脚の組合せである。

これらの三脚が、2013年のハンディカムが「A/Vリモート端子」から「マルチ端子」に変わるのに併せてモデルチェンジする。新しくリリースされるのは、以下の三機種だ。

VCT-VPR1:定価10,500円(実売8,400円程度と推定)
アルミ三脚と思われる、マルチ端子にのみ対応、従来のVCT-50AVに相当

VCT-VPR10:定価50,400円(実売43,000円程度と推定)
カーボン三脚、マルチ端子、A/Vリモート端子、リモート端子に対応

VCT-VPR100:定価63,000円(実売53,000円程度と推定)
ダブルシャンク構造、マルチ端子、A/Vリモート端子、LANC端子、リモート端子に対応

…これまたダイナミックなラインナップである。

vct-vpr1_003

今回の三脚は、いずれもパン棒からリモコン部分が取り外しできる。取り外して、自分の好きな雲台に移植することもおそらく可能かと思うが、いまこれといった脚や雲台を持っていないのなら VCT-VPR1 ではなく、最初から VCT-VPR10 に行っておいた方がいいような気もする。ただ、 VCT-VPR10 って形状からするとバンガード製なんじゃないかなぁ。だとするとソニーの名の元で出してるとは言え、4万円以上出してバンガードかぁ…という気もしないでもない。

旧機種ユーザーがバッサリ切られなかったのも興味深い。VCT-VPR10はマルチ端子のほか、A/Vリモート端子、リモート端子にも対応。VCT-VPR100はそれに加え LANC端子にまで対応。これらはケーブルのすげ替えでの対応で、リモコン自体は全機種共通に見えるので、おそらくVCT-VPR1でもケーブルさえあればA/Vリモート端子、LANC端子、リモート端子にも対応できるんじゃないかと思う。ただ、ケーブルの単体売りはしないだろうなぁ。旧機種の VCT-60AV のみ継続販売されているところからも、A/Vリモート端子の旧機種ユーザーは安い三脚が欲しければ VCT-60AV を買ってください、ということなのだろう。

ダブルシャンク構造のリモコン付き三脚 VCT-VPR100 は久しぶりのモデルチェンジ。前モデルはVCT-PG10RM と思われるが、これはA/Vリモート端子世代のハンディカムには対応していない。モデルチェンジして、最新の端子ほか近年ののすべてに対応して、定価は4割も安くなった。実際の造りはどうか解らないが、カタログ上はすごくお買い得に見える。

自分だったらどれを選ぶか。うーん、一番安いVCT-VPR1を買って、リモコン部を取り外し好きな雲台と三脚で活用、かな。

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