ソニーのリモコンパン棒をベルボンの雲台に移植

私はいつだって、撮影本番で残念な思いをして、機材を買ってしまう。曇天の運動会で画面全体が緑かぶりしていた運動会に嫌気がさしたのは、Panasonic HDC-SD3からSONY HDR-CX12に買い換えた大きな動機。

今回、VCT-80AVというリモコン三脚に、CX12から買い換えたHDR-CX550Vを載せて幼稚園の発表会を撮影したのだが、惨敗だったのである。元々VCT-80AVの雲台は滑らかにパンできない。だから予めグリスアップして、かつ、ネジも緩めにして軽く操作できるようにしておいた。

だが軽く操作できる、イコール、パンの動き出し時にカックンしない、ではないのである。結果、撮影されたビデオはパンがカクカクする見苦しいものになってしまった。

これにはハンディカムCX550Vが備えているiオート時の三脚自動検出機能も無関係ではない。三脚にセットされたことを振動の状況から自動検知して手ブレ補正をやめる機能なのだが、ちゃんとした三脚を使っていればパン終了時の揺り戻しがなく大変見やすい映像になる。しかしちゃんとした三脚ではない場合、カクカクした動きがかえって目立ってしまう。

もちろんiオートをオフにすれば、従来のハンディカム同様に三脚使用時でも手ブレ補正が利くのでダメな三脚でもそこそこ見栄えしてしまうのだが、それもちょっと本筋ではないでしょう、と思う。

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そこで購入したのがベルボンのFHD-52Qというビデオ雲台。これを選択したのはVCT-80AV(またはVCT-60AV/50AV)のリモコンパン棒を少しの工夫で取り付け可能と聞きかじったことと、安価なこと。VCT-xxAVシリーズはベルボンのOEMっぽいし。

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早速Amazonから届いたので、VCT-80AVから外したパン棒を取り付けてみる。FHD-52Qに対してリモコンパン棒の方が少し長いので、ワッシャーをかます。

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用意したのは内径10.2mm×長さ20mmのスペーサーと、内径10.2mm、直径**mmのスペーサー。もし長さ25mm程度のスペーサーが用意できればワッシャーは不要なのだが、FHD-52Q側のパン棒固定のためのラッチにキズを付ける恐れがあるので、ワッシャーを付けることをお勧めする。なお写真のスペーサーの価格は100円、ワッシャーは120円だった。

なお私が実測したスペーサー、ワッシャーの許容寸法は以下の通り。

スペーサー:内径10mm以上、外径16mm以下、必要な長さ22mm~27mmだが、ワッシャーを使う場合は長さから5mm+ワッシャーの厚み分、減ずる。
ワッシャー:内径10mm以上、外径18mm以上

デジタルノギス便利すぎる。

このパーツをかましてパン棒を取り付けると、このようになる:

fhd52q-4

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全然違和感ないですね…。

さて、雲台はどうにかなったものの、これを乗せる三脚が必要。パン棒が外されたVCT-80AVは雲台が外れないので、どうしてもVCT-80AVを生かすのであればVCT-80AVのカメラ取り付けネジのところにFHD-52Qを取り付ければいいのだが、VCT-80AVの雲台の、水平垂直切り替えの機構にガタがあるので、雲台取り付けにはあまり適さない。やはりVCT-80AVは亡骸のままでいていただくとして、FHD-52Qはスチルカメラの方で使っているSLIKの三脚に取り付けることとする。というか上の写真で既に取り付けられている。

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しかしこのSLIKの三脚、Universal 88 Deluxeという機種、超ローアングルからハイアングルまでポージングが自由自在なのはいいのだが、いかんせん可動部が多すぎて指の肉を挟んで痛い思いをすることが多い。買い換えたいなぁと思いつつも、次々と三脚以外の魅力的な製品がリリースされるため、買い換えられずに何年も経過している。

さて、そのFHD-52Qのフィーリングについて。
長くなったので以下次回。

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