涼宮ハルヒの消失 BD版を観ました

通常版ですが、劇場に見に行かなかったので、買いました。「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」などのスピンオフ作品を除けばこれが初の「涼宮ハルヒ」シリーズのハイビジョン作品となります。

SOS団のクリスマスパーティーを目前に控えた12/18(なんとBD/DVDの発売に合わせてある!)、いつものように登校したキョンは、周囲の状況が微妙に昨日と繋がっていないことに違和感を覚える。そしてキョンの後ろの席に座っていたハルヒは、進学校・光陽園学院高校の生徒ということになっていた。

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昨日と繋がっていない世界に突如キョンが放り込まれたのは、誰が何のために仕組んだことなのか。手がかりを求めてもがくキョンの前に、12/18の未明にとある人物によって世界が改変された事実が示される。そして元の世界に戻るためにはそのとある人物にキョンが干渉する必要があると。

世界の改変を元に戻すべきなのか、それとも現状のままがよいのか。意を決して元に戻すことを選択したキョンは12/18早朝にタイムスリップする。そこで世界を改変した当事者と遭遇し、世界を改変しようと思い至った気持ちを推し量りつつも、元の世界に戻したいという決意は変わらなかったキョン。当事者に干渉しようとした瞬間、突如現れた別の利害関係者からキョンは瀕死の重傷を負わされてしまう。このまま死ぬのか。意識が遠のくキョンの前に現れたのは…。というあらすじ。あいにくTV版を知らないと半分くらいしか楽しめないと思います。

見た後に「すごくドラえもんっぽいなぁ」と思ったのが第一の感想だったのですが、やはりそう感じた方が多いようで、ドラえもんと対比された感想がネット上では多く見受けられます。ドラえもんと違うのは、タイムパラドックスの複雑度がアップしていることと、全編イケメンとJK美少女で埋め尽くされている点です(ぉ

世界を改変した当事者がなぜその気持ちに至ったのかはキョン視点での解釈しか示されませんが、誰が善で、誰が悪で、誰が侵略者で、誰が独立戦争を挑んでるのか、そういった昭和の香りがする熱い世界改変劇ではなく、日常のちょっとした積み重ねでそこに至ってしまうと言うのが、すごく現代的というか、ストレス社会を反映していると思いました。

その一方で、登場人物の心理描写が実に細かい。特に今回主役級の長門有希は別格で、かつて長門がこんなに丁寧に描写されたことがあっただろうか、というくらい。史上最高の長門です。

キャラとしてのハルヒファンには物足りないでしょうが、ハルヒの出番は本当に少ないです。聞くところによると、この映画1本で、TV版の1話にも満たないセリフの量だとか。その分、数少ない登場シーンではTV版では見られない姿になっています。(もっとも、TV版でも七変化でしたが…)

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映像は全編「京都アニメーション」超絶クオリティで、160分間ついに破綻するところなど一切ありません。いくつかのオブジェクトがCGで描かれるところがあり(冒頭のキョンの目覚まし時計とか)、目くじらを立てればそこが若干硬質な感じがするくらいで、現時点での人物中心のアニメとしては作画の安定度は最高水準と言えます。

(余談ですが上のシーンを見て「うわーこのレンズ歪み少ないなー」とぼんやり思ってしまった私はカメラ脳)

しかも絵が綺麗なだけじゃなくて、要所要所でヌルヌル動く。朝倉涼子が教室でキョンの前に現れるシーンなど、驚愕するキョンを表現するのにまるで高速カメラで撮影したようなヌルヌルスローモーション。さらにクラスメイトみたいなキャラまでとにかく動く動く。

音声はなんと5.1chのLPCMで、サラウンド再生には然るべきAVアンプとのHDMI接続が必須。光ケーブルでは2chまでしか再生できないのでご注意。セリフのダイナミックレンジが少し広めで、いまどきのハイビジョンテレビ内蔵のスピーカーでは、環境音の少ない深夜視聴でも聴き取りにくいところがありました。

どこにでもあるようで、そしてどこにもない高校生活。見終わった後に何とも甘酸っぱい余韻が残りました。何度も映画館に通ったファンがいるというのも納得できます。

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