GR DIGITAL IVでは「GRブルー」と呼ばれていた青の再現も意識したのだという。
初代GRDの頃の発色を指す言葉で、自分はGR DIGITAL IIからの色しか知らないのだけれど、II→IIIはグンと発色やホワイトバランスが大人になったのを覚えている。よく言えば見た目に忠実になったが、それはGRDの独自色が薄れてしまったことと表裏一体だった。
その辺りを汲んだのか、GR DIGITAL IVでは再び「独自色」を出していこうという意気込みがあるようだ。IVで写してみてもそれは確かに感じるし、とは言えIIの頃の「暴れん坊」ではない。「躾けられた独自色」という印象だ。
ではIVではどういった「青」の色調になったのか。IIIと撮り比べてみたので掲載する。撮影条件はいずれもプログラムオート、手持ち撮影で、色調を「ノーマル」と「ビビッド」に変えて2枚撮影した。ISO感度や絞り値はあえて統一していない。「プログラムオート」に作り込められた制御も差別化要因と考えるからだ。
GR DIGITAL III (ノーマル)
実は見た目に最も近いのは、このGRD3のノーマルモード。歪みが少ないのはGRDならではだが、色調に関しては他社機種との差別化要因は少ないように思う。秋の午後2時頃の日差しの感じが良く出ている。
GR DIGITAL IV (ノーマル)
GRD4のノーマルモード。なるほど、GRブルーとはこういう青か…。秋の午後の日差しの感じを僅かに残しつつも、青の表現に独自色が見られる。建物の色調も空の表現に併せて変化している。
GR DIGITAL III (ビビッド)
こっち方向に行くか!というGRD3のビビッドモード。GRD3に僅かに残っていたやや暴れん坊なところが垣間見られるように思う。
GR DIGITAL IV (ビビッド)
これがあまりに期待値通りで笑っちゃったのだけれど、GRD4のビビッドモード。まだ「緑」の表現は未確認だけど、これは風景撮影に安心して使えそう。
見た目に忠実なだけであればすでに大抵のカメラで達成できているわけで、GRDのような立ち位置であれば違和感のない範囲で色づけをしていくのはアリだと思う。
続く。
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