3/16(日)に横浜港に入港したクイーン・エリザベス号を撮ってきました。
近年では客船の大型化が著しく、横浜ベイブリッジの下(クリアランス55m)をくぐれないサイズの船体も珍しくありません。そういった超大型客船は通常、ベイブリッジの外海側にある「大黒ふ頭」に停泊するのですが、元々大黒ふ頭は産業用途をメインに考えられているので、観光客を満足させられるような美しい造りや、アクセスの良さが望めません。大型客船を利用するような富豪にとってはさぞかし不満だったかと思いますし、我々のような「乗れないけどせめて見るだけでも」というような客にとってもベイブリッジの内海側に来てもらわないことには拝むことすらできません。
ベイブリッジの高さは第二世代のクイーン・エリザベス号を参考にしたと言われていますが、さらに大型化した第三世代は海面からの高さが56.6mあるそうで、55mのベイブリッジの下をくぐるために、干潮時刻を待つという異例の措置で入港が実現しました。
(第三世代の船体全体の高さは仕様によると62.5m、喫水8mなので本来は海面からの高さが54.5mだと思うのですが、登録上の高さと実際の細かい構造物含めた高さは別なのかも知れません。)
ところで、当初3/17(月)に入港と言われていたので、「月曜じゃ見に行くのムリだな」と思っていたのですが、それがそもそも3/17(月)の未明ということだったようで、それが干潮時刻の見直しの関係で割と直前に「3/16(日)の23:00」に変更になった経緯があるようです。日曜の夜ならば、それじゃ見に行くかと、ベイブリッジの下をくぐるところを間近で見られる大黒ふ頭のベイブリッジ下にある公園に向かいました。
やっぱりここですよね。
さて、接岸予定時刻の23:00少し前に、漆黒の海にクイーンエリザベス号が現れました。特に道路を封鎖していないベイブリッジへの接触を警戒して慎重に慎重に入港するのかと思いきや、意外とスーッと通り抜けました。
(あとで考えたら、よくベイブリッジを封鎖しなかったものだと思います。すごい自信と技術ですね…>港湾局)
目の前を通過するそれは、まるで巨大なホテルがそのまま海上を横滑りしているよう。人類はよくもまぁこのようなものを作れるに至ったものだと、感慨深くなります。観客からも驚嘆ともため息ともとれる声が上がります。
ベイブリッジ通過後には船を追って赤レンガ倉庫に向かったのですが、大桟橋では入港2時間前からサイリウムが配布されたようで、すごく盛り上がった雰囲気で歓声を上げて出迎えが行われているのが離れた場所からも分かりました。
その中で「お帰りィィィ!」と大桟橋側で絶叫する声があったのですが、赤レンガ倉庫側の観客からは「いや初めての寄港だから『お帰り』はオカシイだろ」と冷静なツッコミが入っていたのが可笑しかったです。
にしても、この巨大感を写真で伝えるのは本当に難しい…。
次の日。
上に掲載したベイブリッジ通過時のカットは、とにかく初めてのことなのでどう撮っていいか方針が立たず、船がある程度の速度で移動することを考えればあまり遅いシャッター速度にはできないだろう(船が流れてしまうだろう)ということで、EOD 5D Mark III + EF 24-70mm F4L IS USMにて、ISO10000にて撮影しました。
しかしISO10000で撮ったことがどうしても心残りで。
次の日の出航時も万難排して撮影に来てしまいました!
昨日と同じ場所に陣取ります。
この日の作戦は「船の速度は大体分かったので、シャッター速度遅め、とにかく明るいレンズでISOを低めに」。上の写真は私が持っている長玉で一番明るい、EF 100mm F2.8L Macro IS USMで撮影しました。マクロレンズだって望遠的に使えますよ!
ベイブリッジ通過時のカットは、前日の画角をExifで確認したら約52mmだったので、これ幸いと、EF 50mm f/1.4 USMを使いました。
これがそのカットです。
それでもISO=1000とやや高めですが、ISO=10000とは違う高画質ですね。
え?ブログ掲載サイズでは分からない?(笑 確かにそうですね。ぜひともクリックしてflickrで確認してみてください。自分が納得した高画質です。
次は神戸港に向かうそうです。
なお、日曜の夜に徹夜してそのまま朝まで撮影していた四本木さんのエントリーはこちら。
ご本人とは直接現地では会わなかったんですけど、確かにあの色のCR-Zとは符合するタイミングですれ違ったんですよね…。あれが四本木さんだと気が付いていれば声をかけたのに(笑
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