マップカメラ30周年記念トークショー「ライカが切り撮る世界」

ナンノ(南野陽子)ちゃん目的で東京・表参道に行ってきました。大学生の頃ファンだったんですけど、コンサートに行ける財力がついた頃にはもう歌手ではなく女優メインになってしまっていて、ナンノちゃんのコンサートって映像でしか観たことないんです。最近だと「半沢直樹」とか、「仮面ライダーガッチャード」に出演されていましたが、まさかこの歳になって生で観るチャンスがあるとは思わなかったですね。もちろん、トークショーなので歌はないですけど。なおトークショー自体は撮影禁止ですので写真はありません。

会場はわりとこじんまりしていて、お客さんは全部で200人くらいだったでしょうか。着いた順で前詰で着席になったので、3列目の真ん中あたりが割り当たりました。ナンノちゃんまでの距離は4mくらい。周りを見渡すと「radian」(ONKYOの1980年代のシステムコンポで、ナンノちゃんがイメージキャラクターをやっていた)のTシャツを着てきた方もいたりして、「物持ちいいな!」と思いました。

冒頭30分は写真家 Hiro Edward Sato 氏が自分の作品について語るセッションなのですが、あまりライカがどうの、ライカの何がいいのか、という言及は少なめだったように思います。「立体感がすごい」くらいだったでしょうか。私の友人知人でもライカを使っている人はいるのですが、私自身、いまひとつライカの良さというのが把握しかねているので、それを知るきっかけになればとも思ったのですが、それは叶わず。

この30th/31st記念ライブ・ブルーレイのジャケ写もHiro Edward Sato 氏が撮影したらしいですね。この写真のトリミング前のものを披露してくれました。

そしてトークショー後半、ナンノちゃんが登場しまして、オーラがすごい…という感じは思ったほどはなかったんですが、40年近く芸能界に身を置いた人の風格はありますね。どんな話の振られ方をしても話の軸がブレないし、トークに破綻がないです。

ナンノちゃんのために用意されたスツールの高さ調整つがうまくいかなくて、「立ったまま、やります」と言い出したときには、ああ、ステージに何時間も立つ人なんだからこんなトークショーくらいの時間を立っていることは造作もないんだ、と思いました。マイクを持つ手も首尾一貫、カッチリしていましたしね。

撮られる側としてどんなことを意識しているかと話を振られると、意識していることはシャッターを切られる際に息を止めないことだとのこと。それによって自然な表情を撮ってもらいたいのだそうです。

また、アイドル時代から負けず嫌いで、他のアイドルでは埋められないような多いページ数のグラビアの企画があった際にも、どう撮られたらカットにバリエーションが生まれるかを自分なりに一生懸命考えていたのだそうです。結果としてそれが「生意気」とも受け止められる原因にもなったのかな、とのこと。確かにアイドル時代のナンノちゃんは、性格的にはあまりいい噂話は聞かなかったですよね。

フィルム時代から1回のロケで何千カットも撮られることはザラだったようなのですが、その大量のカットの中から選ぶ行為に関してはあまり興味がないようでした。ただ、「何でこんな半目の写真を選んで使うのかな?って思ったことはありますね。VIRGINALって言うんですけどね」と、デビューアルバムのジャケ写に対する不満をさらりとぶちまけ、会場爆笑。そう言われて改めてVIRGINALのジャケ写を観てみましたが、当時は何も気にしていませんでしたが、あーなるほど、言われてみれば確かに…と思いました。

最後に観客からの質問を受け付け、最前列の女性からの「私は写真写りが悪いんですが、どうしたら写真写りが良くなりますか?」という質問にナンノちゃんが回答。「(先ほども言ったように)息を止めないで自然な表情を撮ってもらうこと」、あと暗に撮られる側の価値観のシフトも必要だろう、ということも言いたげでした。「そしてライカのカメラで撮ってもらうことですね(笑」と上手に締めたところで、あっという間の1時間のトークショーは終了しました。

ガッチャードの時のインタビュー映像を見ると、これはかなり営業向けの(笑)テンションで喋ってるなーという感じがします。今回はわりと狭い場所で観客も限られていたことから、もっと「素」に近い雰囲気でトークされましたね。なかなか貴重なテンションを目撃できたのではないかと思います。

 

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