EOS 7D Mark II 開発者セミナー



EOS 7D Mark II 開発者セミナーに行ってきました。モノフェローズイベント自体はぽつぽつと開催されていたと思うのですが、自分の守備範囲外のイベントが多かったり、都合が付かなかったりで、なかなか参加できませんでした。しかも新型EOSのイベントとなると最近はライバル企業に(大人の事情により中略)だったので、本当に久しぶりです。Willvii社のはちさんも「緊張している」と言っていました。まぁEOSのイベントと言えばモノフェローズの中でも特にうるさ型のメンバーが集まるので(偏見?)緊張するのも分からなくはありません。

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さて前置きはこれくらいにして本題に行きます。

品川にあるキヤノンSタワーにお邪魔しました。一般向け公開イベント「CANON GRAND PRESENTATION 2014」が行われており、EOS 7D Mark IIを自由に試すことができます。



キットレンズのEF-S18-135 IS STMと。EF24–70L IS USMとのキットもありますが、APS-C機なので実用的には前者の方が使いでのある画角だと思います。



背面には今回新設された測距エリア選択レバー(液晶画面右上すぐ)、右方向にしか倒れませんが、フォーカスエリアをトグル切替することができます。静物の撮影では利便性を実感することはないと思いますが、体操選手やバスケットボール選手など、動きのある人間などを追いかける場合には有効なように思います。ただ、練習は必要です。左にも倒れた方がいいような気もしますが、右にしか倒れない理由についてはちょっと解りませんでした。




うおっ、眼光鋭い仕事モードのサイカ先生



なーんちゃって。


10コマ連写の動画貼っておきます。カメラ本体見えませんが、7D2です。すごく軽やかと言うか、鈍重な感じのしない秒間10コマ連写ですね。



24-70 F4Lキットレンズと。



モードダイヤルの上の文字が凸状になりました。



大まかなフォルムに変化はなし。フォルムを変えちゃうと、前のは何だったんだってことにもなりますからね。



接続端子周り。



メモリーカードスロット周り。

さて、さらっと試させて頂いたところで、セミナーに移ります。

たぶん、美麗なパワーポイント画面のキャプチャを駆使した満遍ない解説はどなたかか行ってくれると思うので(丸投げ)、私は本当に興味を惹かれたところ、および質疑応答部分を書きたいと思います。



解説はキヤノン株式会社の杉森氏(5D3のときの肩書きはICP第二開発センター室長でした)と、



キヤノンMJの小林氏。



まず本機の解りやすいハイライト、連写10コマを達成したメカニズムから。基本的にはEOS 1D Xで培った技術を下のクラスに展開してきた、ということのようです。



5D3ではモーターをサイレント化に使っていましたが、7D2ではブレーキとして使っているようです。これによって駆動端点での振動を抑え、動作速度向上に繋がると。



シャッターの動作保証回数も初20万回に引き上げられています。



ファインダーには独立した水準器表示が設けられ便利です。これは5D3から見て羨ましい。5D3はフォーカスエリア表示と排他表示ですからね…。



杉森氏「水銀灯下での撮影も緑一面の景色も、カメラにとってはどちらも緑に見える。従来はその緑かぶりを補正しようとするのでどうしても緑が白っぽくなりがちだった。しかし今回、自然光による被写体のみから出ている赤外線を検出することで、自然光の下の緑かどうかを判断できるようになり、美しい緑色が出せるようになった。」



杉森氏「フリッカーレス機能も、我々が予想していた以上にプロのテスターから評価された。代々木第2体育館のような比較的古い照明ではとても効果的。一般ユーザでも古い照明での体育館での撮影に効果を実感して頂けると思う。シャッタータイミングをずらすので、シャッタータイムラグが大きくなったり連写速度が落ちたりはするのだが、歩留まりは向上する。ただし電車の行先電光掲示板や、テレビの画面など、環境光でないフリッカーではこの機能は働かない。他社の類似の機能には同じような名前でライブビューの画面だけをフリッカーレスにするものもあるのだが、キヤノンのは撮影する写真に対してフリッカーを軽減するもので、機能が根本的に違う」

続いて質疑応答です。


サイカ先生 ——なぜ6Dや70Dに付いているWi-Fiが今回未搭載なのか?

杉森氏 大人の事情と言うことで、察して頂きたい。スペースにあまり余裕がなかったという理由もある。

クマ ——USB3.0端子のところにコネクタとケーブルを支える部材が付属するようだが、USB3.0の端子そのままでは強度不足で実使用に耐えられないと言うことか?

杉森氏 カメラの使われ方を考えると、ケーブルを誤って足で引っ掛けたりされるなど、かなりの強度が要求される部分。しっかり支える部材がなければ、コネクタ部の破損が多発することになると考え用意した。(筆者注:もちろんメーカーとしてケーブルに足を引っ掛けても壊れないことを保証するものではありません。)

クマ ——秒間10コマについて。ミラーレスカメラには「秒間11コマ」を謳う機種もあるが、そういった他社の性能が出ている中で、解る人には解ると思うが、普通のお客様には秒間10コマをどのように訴求していけばいいのか?

小林氏 (EOS 7D2のような)これだけ複雑なメカを駆動しなければ達成できない性能がある。たとえばAF。いくら連写枚数が多くても歩留まりが悪くては意味がない。パンフォーカスなら差は生まれないだろうが、我々はDSLRならではの薄いピントを連写中もきちっと合わせると言うことに拘っている。

杉森氏 単純に秒間のコマ数を競うのであればビデオから切り出せば良いと思うが、写真としてみた場合、ビデオ切り出しの画像とはやはり違う。

クマ ——Wi-Fiやタッチパネルが未搭載と言うことはあるが、今回、キヤノンにしては珍しく「出し惜しみ無し」のスペックだと思う。これは打ち上げ花火のフィナーレのような、DSLR時代の終焉のようにも感じられるのだが、どのように考えるか?

小林氏 我々は出し惜しみをしているとは思っていない。毎回そのタイミングで出せるスペックで出している。発売を先延ばしにすればどんどん機能は追加できるが、それでは発売時期もどんどん延びてしまう。どこかで区切りを付けないといけない。出し惜しみができるほど我々は器用ではない。また、光学式ファインダーの機種が近々なくなると言うことも考えにくい。光学式ファインダーと電子式ファインダーのタイムラグは近づくことはあってもゼロにはならない。そのタイムラグは流し撮りなどをすると顕著だ。光学式ファインダーの需要がある限り、現在のDSLRの形態がなくなることはないと思う。

——ありがとうございました。

お話を伺って感じた印象は、今回の7D2は開発にかなり手間がかかっていると言うことと、撮影した写真の歩留まり向上にとにかく腐心しているということです。これだけの大きさの複雑なメカのカメラでなければ達成できない性能を追求した、というところに自信が窺えました。

なお今回、EOS 7D2は台数が充分用意できないという理由で貸出機はまだ先になってしまうようなのですが、その代わりもうひとつの「7」である、PowerShot G7X(未発売)が貸し出されました。これについてもレビューを書かねばなりませんが、それはまた次回。

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