私はAmazonプライムビデオでTV版を全部見ましたが、ツマもTV版全話消化したようで、満を持してTV版の続きである劇場版を観に行きました。
夫婦50割が使える年齢になってしまったのは実感がありませんが…。噂には聞いていましたが、鬼滅の刃、観客の女子率がとても高いですね。
内容は当初何も知らなかった頃は「列車という閉鎖空間で完結する、本編に何の影響も与えないサイドストーリーでしょ?」と思っていたのですが、完全に全体ストーリーの一部だと聞いて本気度を感じました。一方で、炎上しがちな「この続きは劇場で」という手法にしなかったのはTV版で一応の区切りを見せたことと、それはかえって反感を持たれることが興行関係者の知見になったと言うことでしょうか。
話の内容は、漏れ伝わってくる話であの人が退場するというのは薄々知っていましたが、観た方の感想だと皆さん感動して泣いている様子。実際劇場でも少なからず泣いている方がいましたが、ヴァイオレットでは泣けた自分でも泣くまでは至りませんでした。おそらく、今回退場する方に対して思い入れを持つ前に退場されてしまったのが大きかったのだろうと思います。皆さん、あんな短時間で思い入れを持てるものなのか、それとも彼のことを若干濃密に描いているという原作コミックを読んでいるのか…。
Fateシリーズ等で力量を身につけた製作会社 ufotable(ユーフォーテーブル)による京アニとはまた違った完成度の高い映像は見応えがありますが、これが日本映画最高の興行記録を作ろうとしているのか…というのはどうもピンときません。いや、ufotableをディスっているつもりは決してなく、むしろすごい力量のある会社だと思います。しかしこの企画自体が長い話の中盤の一部を切り取っただけだし、丁寧に描いたTV版ほど沁みるエピソードがあるわけでもない。これは今までの記録を作った映画関係者にとっては面白くないと思われるかも知れません。
帰り道にツマとなぜこれが日本最高記録を塗り替えようとしているのかと話をしたのですが、ツマ曰く、これはアイドルに例えれば「嵐」なのだと。老若男女に好感を持たれ、ファン層が万遍ない。市場のマスの中央に落とされた爆弾なのだと。確かに嵐は私は普段見ることはありませんが、たまに出ている番組を見ると「なんていい奴らなんだ」と感心します。また、鬼滅の刃はTV再放送こそ限られた時間枠でしたが、コロナ禍で親しむ人が増えたVODサービスの多くのチャンネルでの配信を実施。興味を持ったとき新規顧客がいつでも追いつける環境を用意していたことはムーブメントを起こすのに大きく役立っただろうと思います。
それと比較するとヴァイオレットエヴァーガーデンは一部のファンが先鋭化しており、一見普遍的なように見えてオタク臭もする。新規客が興味を持ってもNetflix限定配信…マスの真ん中に食い込めていない…という結論に達しました。
自分は断然ヴァイオレット派ですけどね…。なお、ツマは本作はかなり良かったと言っていました。
コメント
奥さんのコメントに納得してしまいました。
原作も好きでアニメも納得していますが、興行収入を塗り替えるほどでは…と思っていただけに、
市場のマスの中央、嵐といったところがとても腑に落ちる表現でした。
映画としてはまとめにくいストーリーなので、映像や声優さんで大きく化けるなぁと思った作品でした。
あと、私も断然ヴァイオレット派です
tyatopon さんコメントありがとうございます。映像はufotableがやってる限り安心して観られるような気がします。(ストーリーの再編含めて。)
アニメファンにとっては過去見たいろんな作品の集大成なんですよね。それに免疫ができちゃってるので泣けないのかなぁと思いました。
漫画の個人観賞、TVアニメの友達同士での共有と違い、映画は社会における関心との共有ができるから、また違った感動があったのではないでしょうかね。(そういう私は漫画派)
ちょさん、コメントありがとうございます。そうですね、鑑賞後の見た人同士での会話も楽しいですよね。