sanwa PM300(ポケットタイプのテスター)

持ち運びに便利な小さいテスタが欲しくなり、sanwaのPM300を購入しました。プロ用機で定価は1万円オーバーですが、ムラウチドットコムで4,780円(+送料)でした。

ずっと家庭用のベストセラーコンパクトモデルsanwa PM3が欲しいなぁ(悩むような値段ではないのですが)…と思いつつ、ケーブルを収納するときちんと蓋が閉まらない作りの甘さが気になっていて踏み切れませんでした。電圧と抵抗等しか測れず、電流が測れないというのも気になっていました。

が、調べてみると、ちゃんとしたメーカー(= sanwa か HIOKI)のコンパクトモデルには、電流を測れる機種がないことは判明。電流を測るには「コンパクトさをあきらめるか」「sanwa か HIOKI 以外から選ぶか」しかなく、コンパクトさをあきらめるのであれば手元にある2008年に購入した sanwa CD771 でいいわけで、また、sanwa か HIOKI 以外から選ぶ気もなく、結果として電流測定を諦めました。

まぁ電流測定というのは測定機にとって事故が起こりやすい機能なので、コンパクト機では実装できないのでしょう。私も操作ミスで子供の頃に親に買ってもらった HIOKI のアナログテスターから火を噴かしたことがあります。(それでもヒューズ交換でなんなく使い続けられるのがさすがHIOKI。)逆に言えば sanwa や HIOKI がやっていないコンパクト機での電流測定を実装している他社は、ある程度ユーザー自身に危険回避を委ねているとも言えます。

この PM300 は、スペック上はPM3とさほど差異はなく、「最大400V(PM3)か600V(PM300)か」という違いと、「PM300 は TrueRMS(真の実効値)測定ができる」というくらいです。400Vとか600Vはどちらにしてもそこまで使うことはないでしょうし、TrueRMS も今まで必要になったことはありませんので、これからもたぶん必要ないと思います。

なお TrueRMS というのは正弦波以外でも実効値が表示できるもので、自作のしょぼめの発電機などで正弦波にならない場合などには有効かと思いますが、発電機作らないしなぁ…。

ちなみに家庭用コンセントの100Vというのも実効値で、最大値は141Vです。最大値141Vの正弦波が、実効値100Vとなります。(豆知識)

PM300 はいままでPM3の2倍くらいのお値段で売られていたのは見かけていましたが、今回「PM3+1,500円」程度で販売されているのを発見し、これならいいか、と納得して購入。価格差約1,500円は「コンパクトなのに堅牢な作り」と「ケーブルを収納してもきちんと閉まるケース」「リード棒の安全キャップ」の対価として妥当と判断しました。

電池はポピュラーなCR2032で、三菱の市販のパッケージ姿でぽろっと同梱されていたのには笑ってしまいました。市販のボタン型電池のパッケージって、今は刃物がないと開封できないんですよね。さらに本機は裏蓋のねじを外さないとバッテリーが入れられないことから、使い始めるには「ねじ回し」と「刃物」が最低限必要になる(しかもどこにも断り書きがない)、という優しさのかけらもない感じがいかにもプロ仕様です。

手袋をはめていても片手でスムースに回せるロータリースイッチ、品の良いブザー音などは、さすがsanwaでした。

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