息子が7D Mark IIで連写した写真がiCloud Driveを圧迫しているので古いものから順に適宜HDDに落としているのですが、HDD1台にしか落としていないという話をCP+でサイカセンセとBさんに話したところ、それ1台にしかデータが入っていない(バックアップがない)というところについて「信じられない」というような反応を頂きました。
まぁそれもそうだよなと、複製用のメディアを買いました。たまたまAmazonで、BuffaloのUSB SSDの1TBの箱潰れ品が、USB HDD 1TBより安く売られていたのでゲット。SSD-PUT1.0U3 という機種です。USBメモリではなくSSDというところに訴求ポイントがあるようです。
製品に付いている保護ビニールがぽろぽろと細かく千切れてしまい剥がすのに5分くらいかかりましたが、Mac/Windows共用とするためにexFATでフォーマットして準備完了。HDDの内容を複製してみます。
ところがコピーを開始して100GBくらいを過ぎたあたりからサーマルスロットリングが働いて速度が10MB/sec以下に。このときのSSDの表面温度は放射温度計で測って45℃でした。遅々として進まなくなってしまったのでコピーを一時停止してSSDを冷まし、USB扇風機で風を当てながらコピーを再開したところ速度が復活。
空冷での再開後はまた100MB/sec以上の速度でコピーが進みました。ここでのSSDの表面温度は30℃でした。そもそも、100MB/secというのが遅くない?と思われるかも知れませんが、すみません、データ送り出し側のHDDが2.5inch USB HDD 1TB(Buffalo)なのでそこが律速になっている可能性があります。
同じようにMacからもコピーしてみたのですが、やはり100GBを超えたあたりで速度が大幅低下。MacのFinderからのコピーには一時停止機能がないのでそのまま風だけを当ててみたのですが速度は復活せず、150GBのコピーに6時間以上かかりました。100GBまでは15分くらいで進んだのですが、そこからの50GBに約6時間。平均速度2.3MB/secです。こんなのSSDの速度じゃないですよ!
というわけで速攻返品です。箱潰れ品でも返品可という表記を確認しておいて良かったです。Buffaloもよくこんなの売るなぁ。
やっぱこれくらいのSSDじゃないと信用ならないですかね。
【補足 2023.3.5】
サーマルスロットリングではなくSLCキャッシュ切れなのでは?という指摘を多数頂いております。ただ、SLCキャッシュ切れだと1つ目のグラフのように2段階で速度が落ちるのが不自然なことから、SLCキャッシュ切れ+サーマルスロットリングの複合的な理由のような気がしてきました。もう返品してしまったのでこれ以上は試せないのですが、macで試したときは温度は30℃以上に上がらなかったのでそれこそサーマルスロットリングではなくSLCキャッシュ切れなのでは?というご指摘もあろうかと思いますが、SLCキャッシュ切れだけで2.3MB/secなんて速度になりますかね…?
まぁどちらにせよ、教訓として、(1)数百GBのデータを書き込むならそれなりに高いSSDを買え (2)安いSSDを買ったなら数百GBのデータ書き込みはHDDより遅いことは知っておけ という学びを得ました。
コメント
下調べ無しで次に買うのはサンディスクですか?
サンディスクのヤツもファイルがなんの前触れも無く全消去になるゴミだが?
マジデスカ!
SanDiskも一時期のクオリティはどこ行っちゃったんですかね…SDカードもなんか微妙だし…
1TBで1.5万くらいする名刺型のSanDiskのSSDは今のところ問題起きてないですけどね。(2TBとか4TBの高容量モデルは基板実装が微妙なようで仰るようにデータ全滅なんて個体もあるみたいですね。)
その挙動はサーマルスロットリングと言うよりSLCキャッシュ切れですね
現在のコンシューマ向けSSDは上位モデルでTLC、下位モデルでQLCとSLCキャッシュを使っていない物は有りません
(上位モデルのTLCの方が切れた時のスピードは速い)
一度の書き込みをSLCキャッシュのサイズ内(空き容量の10%〜20%)に収まる様な使い方が必要です
フルバックアップは遅くても、その後に定期的に行う増分バックアップなら一度に数十GBも書き込まないので普通に使えそうな…
挙げられていた上位モデルでもキャッシュ切れ後は遅くなりますよ
使用量0%から始まってこれですし、書き込み50GBくらいまでは速度が落ちていませんし、その後も2段階で速度が落ちていますので、キャッシュ切れとは違うと思っています。定期的に増分バックアップはしますが、バックアップ頻度は半年に1回くらいで、でもその際は100GB以上は確実に書き込むので、ちょっとこれではなぁと思いました。(iCloud Driveの容量がしんどくなってきたときに落としています。)
最初はスピードが出るが、その後遅くなる
ってマルさんの言うように、キャッシュ切れのそれですよ。
不良品である確率は低いかと…
キャッシュ切れだったら、扇風機で風を当てたら遅くならなかったというのが説明付かないですよね。
不良品ではないですね。SSDにしては著しく性能が悪いというわけで…。
SLCキャッシュ切れですね。
不良品でもなく「仕様」です。
時間と予算をケチらずしっかり調べて良きものも買えば問題はなかったですね。
キャッシュ切れだったら、扇風機で風を当てたら遅くならなかったというのが説明付かないですよね。
時間と予算をケチるな、というのは仰る通りです。ちょっと雑に選びすぎました。
そもそもUSBストレージは、リードが爆速でライトが激重なのが基本仕様では?特にUSB SSDやフラッシュメモリに関して言えば
105MB/s程度の速度しか出ない時点でゴミ確定だと思います。東芝のテレビ用ファンレスHDDでさえ、PC接続で使うと250-300MB/s前後は軽くでますよ。
そうですね、NANDの動作原理からしてもWriteの方が遅いのはその通りだと思います。
まぁ安かったのでしょうがないんですが、けっこう話題になっていた製品だったのでこんなハズレ製品だとは思わなかったです。(よく思い出してみれば話題にしていたのは口コミではなくてメディアだったかも知れません)
あ、ごめんなさい、105MB/sに関して言えば、送り出し側のHDD (Buffalo 1TB USB 2.5inch HDD)の律速っぽいです。macに繋いだら200MB/secは出ました。(最初だけですが)
私もバッファローのSSD-PH500U3-BC/Nというモデルを使っていますが、金属筐体なうえに黄色と黒で「高温注意」とピクトグラムまで付いたラベルが貼ってあるだけあって、使用中は低温火傷するレベルで熱くなりますが、この記事の製品と同じくサーマルスロットリングで速度低下します(´・ω・`)
キングストンのSXS2000という外付けSSDも使ってますが、こっちは少し本体が分厚くてゴム製の保護ケースが付属してますがケースを付けた状態でもバッファローほど発熱せず安定しているイメージがありますね。
USB3.2 Gen2×2ポートを搭載したPCなら2,000MB/sで転送可能という利点もあります。(恐らく2,000MB/sに耐えうる熱設計になっている説が濃厚)
バッファロー製に関しては金属筐体はヒートシンクとしては有効ですが風が当たらないと冷えないのであまり意味をなしていませんねコレ…
やっぱ高いのは高いだけある、という当たり前の結論に帰依しますね…。
>>帰依しますね
帰依は仏教用語です。
神仏を信奉するという意味。
帰結と言いたいのでしょうけど。
勉強になりました!
キャッシュ切れです。
扇風機は無関係。復活したのは、一時停止したから。
Macは一時停止してないから扇風機かけても変わらなかったのが何よりの証拠。
横から失礼します。
iCloudにバックアップしていて圧迫したからローカルに保存するという事をされているみたいなのですが最初からローカルに保存するという事はお考えにはなっていないのでしょうか?
元々クラウドにアップロードするという事を考えた事がなかったので疑問に思って質問させて頂きました。
信じられないかも知れませんが、これ息子用のデジカメのデータなんですけど、パソコンを使うという発想がないんですよね。デジカメからiPhoneに取り込んでそこで現像して完結するという… なので最初はiCloudにデータが溜まってしまうのです。
私も同じ症状でした
より小さい他社のSSDに変えたら、全く問題無く使えました。
キャッシュでは無いですね。
Windowsでも、Macと同じように一時停止せずに再テストしてほしかったですね。
サーモグラフィーの測定もあったらなお…
いや、一時停止するつもりはなかったんですけど、これまったく進まんなぁ…と…一回止めてみるかと…
サーモグラフィーは持っていませんが、放射温度計で測って、遅くなったときで裏面45℃、速度が出ているときで30℃ほどでした。(気温22℃)
本文に追記しておきます。