Audi Q4 Sportback e-tron

A3の車速センサーの修理をしてきたのですが、待っている間、何か試乗しますか？と言われ、いや別にもう新しいアウディ買わないのでいいです…と断ったところ、電気自動車がありますよ？と。なるほど電気自動車か、それは公道で乗ったことないかもと考え直し、試乗することに。

乗ったのはQ4 Sportback e-tron。車両価格730万円。フォルクスワーゲンID.4のアウディ版です。

Q3/A3より0.5回りくらい大きいボディに、アウディにしては珍しい後輪駆動。プリウスより全然分かりやすいシフトスイッチを入れて走り出します。

うーん、あんまり電気感がないなぁ…。それだけ自然に躾けられてるってことなんでしょうけど。静かかと言われれば、まぁ普通の500万円くらいのアウディですよ。それに電気自動車代が200万円くらい乗っている感じ。もともと500万円くらいのアウディは十分静かなので、電気自動車になったところでさらに静かかと言われるとそうでもない感じ。SUVの大径タイヤが発するロードノイズが支配的です。

前が空いたところで強めの加速を試しますが、まぁこれくらいの加速感は他のアウディでも普通にある感じ。500km前後走行できるくらいバッテリーを搭載し、車重は実に 2.1t にも達するので、生半可なモーターでは速さは演出できないでしょう。シートバックに背中を押しつけられ、どこまでもリニアに加速する感覚は普通の速めのアウディ（2.0Lターボと湿式DSGの組み合わせの車両とか）も同じだしなぁ…。

普通に走っている分には 2.1t を感じさせないのですが、少し早く止まりたい時に僅かに車重を感じますね。それと、SUVボディを緊急時に横転させないための配慮からくるサスペンション設計の制約はいかんともしがたく、足回りはまぁ硬めです。

EV自体がTHS（トヨタのハイブリッドシステム）に勝てないと踏んだEU諸国によるゲームチェンジという面があり、必ずしもライフサイクルCO2排出量が優れているわけではないことや、１分もあれば満タンにできるガソリン車の利便性を考えれば、そんなに積極的に選びたいとも思えませんでした。

国からの補助は65万円。地方自治体の補助は横浜市はゼロなので、実勢価格はギリ700万円を切るくらい。でも700万あったら他に魅力的な選択肢はかなりありますよね…。そもそも700万も出せませんが…。