何だこれ、って思われると思いますが、
こうやって、模型の部品を削ったり、スジ彫りを入れたり、細かいデカールを貼ったりする時に、パーツを保持するためのものです。「もう一本手があれば」とか「微動だにせず持っていてほしい」という需要に応えるものです。常に必要なものではありませんが、年に数回、無性に欲しくなるものです。最近では先日の「ヘッドホン赤べこ」を作るときに盛ったパテを削るのに欲しくなりました。(→これを使わずに削ったのであまり上手に削れませんでした)
今回購入したのは Artech Selection 社の HANDS FREE UNIVERSAL WORK HOLDER というものなのですが、著名なのか元祖なのか、よく知られているのはスジボリ堂のパーフェクトバイス1号 [VISE010]だと思います。その元祖に対して定番の「蝶ねじ付属」「ピンにビニールチューブ装着」という付加価値をつけたものが Artech Selection 社の HANDS FREE UNIVERSAL WORK HOLDER になります。価格設定も絶妙で、送料まで考慮するとスジボリ堂の価格に数十円足すと「蝶ねじ付属」「ピンにビニールチューブ装着」になるので、自分でこれらを買い足すよりは数百円安くなります。
問題はこれがスジボリ堂のパチモノなのかどうかが分からないのですが、かなり似ているので供給元(中国と思われる)は同じと言って間違いないのではないでしょうか。
切削品なのである程度オイリーなのは仕方ないですね。弄った後は手を洗いたくなります。一度シリコンオフで全体を拭いてみようかとも思っていますが、錆びちゃうかなぁ。
パーツの固定ねじの感触もジッツオの三脚あたりと比較すると全然滑らかではないのですが、まぁ製品のグレードを考慮するとこんなものですかね。Artech Selection では全品検品を行なって出荷していることを売りにしていますが、それは「ピンを差し込む穴が全数機能すること」に対してらしく、他の部分のキズなどについては免責事項になっているようです。
首が二重関節になっているのだけはどうも解せないんですよね。カメラで使う普通のボール雲台のように、ある程度直径の大きい球にして、二重関節を解消した方が使い勝手は良くなるように思います。蝶ねじ1つでボールが2つ緩んでしまうのは結構「あわわあわわ」になってしまいますし、そもそもかなり固く締めてもボールの径が小さいので力を加えると動いてしまいます。(切削に問題が出るほどではないです)
とはいえ他にあまり良い選択肢もなく、これはかなり重さがあるので机に固定せず使うことができ、使い勝手自体は悪くありません。模型のパーツを相手にしている以上、あまりカッチリ固定してもパーツが壊れます。
「パーツを傷つけにくい」「不要な時は片付けられる」「たいていの形状のパーツが、好きな角度で保持できる」という点ではあまり他に選択肢もありませんので、これを使っていこうかと思います。
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