信頼性を考えるとSSD選びは難しい

本田雅一の週刊モバイル通信:SSDの使い勝手

さすが本田氏、SSDを率先して使っているとは。

SSD、俺も気になってしょうがないですね。SSDとは「現在のHDDと置き換え可能なフラッシュメモリ」を指すことが多いが、SSDがあればノートPCでHDDクラッシュを引き起こす振動に怯える必要がなくなったり、より高速に動作したり、メリットは多い。進化が停滞しているノートPCのスペックの階段を1つ登る起爆剤になるのは間違いない。

本田氏が上記の記事で、ベンチマークテストの結果以上に体感性能が向上するという点も気になる。(連邦の新型はそんなに凄いのかと。)

しかしSSDには信頼性という問題がある。フラッシュメモリでできているので、理論的には10万回書き換えで寿命が来る。ただ10万回というのはフラッシュメモリチップの会社の言う公称値であって、実際は日本製であれば20~30万回くらいはいけるようだ。

しかし10万回だろうが30万回だろうが、パソコン側から意図的に同じアドレス(ブロック)に集中的に書き込まれたら、あっという間である。パソコン側からの10~30万回の書き込みなど造作もない。僅か数十分間で寿命が来るだろう。

こういった現象を避けるため、上記の記事にもあるが、SSD内のコントローラで、同じブロックに書き換えが集中しないような特別な制御を行っている。しかし、いくらそのような制御を入れたところで、「全アドレス書き換え」をやられたらオシマイである。OS側からもSSDに対しては特別な配慮をする必要はある。

こういったあたりの配慮は、個人がSSDを買ってきて従来のノートPCに組み込んだ場合には限界がある。現時点では、やはり東芝やソニーなど、ある程度まっとうな会社で、ある程度真面目に検証している会社がパソコンに組み込んだ状態で出荷している製品を使うのがいいと思う。

その辺で売っているSSDを買ってきて組み込む場合、もちろん、デフラグを行わないなどユーザレベルで気をつけられることはあるし、何よりまだ普及していない高性能をいち早く試せる面白さ、優越感、技術的興味の満足などはあると思うが、HDDを交換するようなノリで交換できるものではないことは事実である。

今安心料込みで買うなら VAIO TypeGオーナーメードモデル/ Core 2 Duo U7500(1.06 GHz)/ 1GBオンボード/ SSD48GB/ WinXP の258,800円か。まだ高いな。

ThinkPadのSSD搭載モデルがなかなか出てこないところに、SSDの信頼性確保の難しさを感じる。

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