ポメラ これからも単機能であって欲しい

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ポメラのレビューの2回目で最終回。前回のレビューと一部内容が重複する内容もあるが、それだけ言っておきたいということでご容赦願いたい。

筐体は想像より厚く、重かった。まぁ重さというのはキーボードのバタつきにも関係してくるので無闇に軽くしない方がいいと思うが、厚さはもうちょっと何とかして欲しいところだ。現状では少しゴロンとしすぎている。

起動時間は約2秒と高速だが単機能機なら当然と言えるレベル、特に昔の「1行画面ワープロ」や「ポケコン」を知っているユーザーにとっては驚くには値しないが、快適であることには違いない。この起動の速さだけでポメラを開こうかという気になる。

最初に戸惑い、最後まで慣れなかったのがスペースキーの位置。私の場合スペースキーは必ず右手親指で打つようで(ポメラを借りるまで意識したことはなかった)、ポメラのスペースキーは左に寄りすぎており右手親指では非常に押しにくい。

また、カーソルキーの移動速度が遅いのも辛かった。ポインティングデバイスが使えないのだから、カーソルキーの速度UP設定はぜひ欲しかった。(いや、もしかすると速度を上げると液晶の反応速度の関係でカーソルが見えなくなるのか?)

液晶画面の表示品質は良好で、暗い場所以外では問題なく読める。モノクロ液晶の中でも高品質な部類だと思う。フォントサイズは私の場合は「中」設定が一番快く感じたが、変換候補は常に「小」フォントで表示されるのが目に辛かった。

文章作成のテンポに慣れてくると、次第にユーザー辞書の貧弱さが気になってくる。登録単語は外からテキストファイルで流し込めるわけでもなく、1つ登録するごとに登録ウインドウが閉じてしまうので連続した登録が面倒だ。しかも登録できる個数は僅か100個と心許ない。

そういえば公式にはMac非対応となっているようだが、USB接続したところ、認識に数十秒はかかるものの、何とか認識された。開いたテキストファイルの中身も文字化けしていない。しかしあまり類を見ない認識時間の長さなので、Macを母艦にしたい場合は、素直にmicroSD + カードリーダーの方が良いと思う。

microSDと言えば、この筐体の大きさなのにどうして普通のSDカードではないのだろうか。携帯電話などで吸い出すことを考慮したのだろうか。それにしては携帯電話に公式対応しているようでもないし…もし携帯電話に対応しないのであれば、普通サイズのSDカードにして欲しかったところだ。いかんせんmicroSDは日頃ハンドリングするメディアとしては小さすぎる。

キーボードを折りたたむと電源がOFFになる仕様も改良して欲しい点だ。少し場所を移動したい場合など、意図せずキーボードが折りたたみモードになってしまうことがある。すると電源が切れてしまい、カーソルがテキストの先頭に戻ってしまうので、かなり気持ちが途切れてしまう。(←ここ重要) キーボードの折りたたみに連動ではなく、液晶の開閉に連動してればいいのにと思った。

それに付随して、キーボード右側をロックする「パチン」という爪の感触も気になった。耐久性的に問題はないのかも知れないが、あまり心地よい感触でないというか、心許なかった。もっと感触のチューニングをして欲しい。それとロックした状態でもガタが大きく、キーボード右半分のパタつきが気になった。

実は飲食店でも原稿打ちに挑戦したのだが、ケータイは出せるがパソコンはちょっと広げるのが躊躇されるという飲食店では、ポメラを出すのは躊躇してしまった。広げた場合の存在感はパソコン並みと言うことだ。もしかすると天板も黒、キーボードも黒という視覚的に目立たないモデルがあればそういった飲食店でも原稿が打てたかも知れない。

今後ポメラが改良されるのであれば、市場の声としてはやれBluetoothを付けろだとか、Officeファイルが開けるようにしろとか、結局「幕の内弁当」化してしまうことが考えられる。しかしポメラのいいところは、関係ない機能が一切無いところにあり、幕の内弁当が欲しければネットブックを買えばいい。開発陣には市場の声に惑わされることなく、単機能としての価値を切磋して欲しいと思う。

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