COANDA AIRという扇風機があります。
BALMUDAのGreenFan/GreenFan2のコンセプトそのものに見えますが、実売価格が4割ほど安いです。GreenFanの風を体験したことはないのですが、COANDA AIRをちょっとだけ試す機会があり、ああ、普通の扇風機とこう違うのか、ということが解りましたので簡単ですが報告します。
まず風の滑らかさが違います。COANDA AIRの風に当たった後だと、普通の扇風機の最弱モードでも風に断続感があります。風の凹凸感に、絹ごし豆腐と納豆くらいの差があります。って別の食べ物の比較ですが、それくらい違います。これは多くの羽根をゆるゆると回すことによって得られているものと考えられます。
それと風の直進性が違います。普通の扇風機だったら届かない距離まで弱い風が届きます。これは羽根が回転軸の中心付近に存在しないことに起因していると考えられますが、これにより自ずと遠くに設置することができ、すると離れれば直進性が高くてもそれなりに拡散するため、全身を覆うような、そよそよした風に感じられます。
これが自然の風に近いかどうかはともかく、今まで扇風機が到達し得なかった、とても心地よい新次元の風であることには違いありません。ここから察するに、GreenFan/GreenFan2もおそらく似たような風なのでしょう。GreenFanの方が羽根の構造が複雑なので、より風のコントロール性が高まっており、より短距離で均一な風の面を形成できるのではないかと思います。
ただ、この手の扇風機に共通の弱点として、強風が出せないことが挙げられます。通常の扇風機の「強」でも全然足りないぜ!という風呂上がり牛乳片手の爆風マニアにはまったく向いていません。
決して構造的には難しいものではないので、山善あたりが本気を出すと価格を1/10にできるはずですが、特許で固められているものなので、実際に廉価版が出せるかどうかは別。得られる風自体はすごく上質で静粛性も高いため、まぁ2~3万という価格に価値を見いだすかどうかは微妙ではありますが、ACアダプタ駆動であることを含め、他とは違う感に溢れている製品であることは間違いありません。
個人的にはこの両製品の登場で、ダイソンの「羽根なし」扇風機は眼中から消えました。ダイソンは得られる風の割にうるさすぎるのです。
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